改めてサガシリーズが好きな理由を本気出して考えてみた

 

 

 

 

 

これはロマサガ4を最終作とする流れでは……

 

さておき、そうした河津神のコメントや新作発表への衝撃に端を発してか、「サガが好きな理由って何?」「何でどのサガタイトルでも好きなの?」といった話題をチラッと見かけた。

考えてみれば改めてそこを言語化したことって自分の中でもなかったかもしれない。まあぶっちゃけ「河津が作ってるから」の一言に尽きるかなとも思うのだが、それだけ言ってても話にならないので、改めて自分なりに言葉に起こしてみたい。

と言っても、「あれもあります!これもあります!」みたいな作品に入っている要素の列挙になっても営業臭いしイヤなので、サガらしく出来るだけシャープかつ自分なりに纏めたいと思う。

 

 

 

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いつだってサガに触れれば新しい衝撃があった

 

初めて『魔界塔士サ・ガ』を遊んだ時、ゲームボーイ黎明期の本当に短くてチープな作品なのに物語に一気に引き込まれた。

ラスボスの正体なんか正直あまりに有名すぎて遊ぶ前から知っていたのだが、終盤に向かうにつれ徐々に神にすがる人々の描写が増えていき、その度に心がざわざわした。そして、その彼を倒すという展開と、「最後は神が勝手に用意した楽園ではなく、自分たちが切り開いた世界へと帰る」というラストにストレートに感動した。

自分が遊んだ頃というのは既に3Dの美麗グラフィックと長尺なシナリオが主流の時代だったのだが(クライシスコアが流行ってた頃だと思う)、そういう “演出力” とは真逆のレトロゲームでここまで持っていかれるのかと衝撃を受けた。

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短い児童本が心に響いた時のような感覚、と言えば良いだろうか。仰々しく言えば「物語に必要なものとは何か」みたいな考えに大きな一石を投じられたような感覚だった。

 

サガフロンティア2』を遊んだ時、死生観、歴史観、時代の変化、人々のうねり、そういったものがするっと物語のなかに落とし込まれたその内容に心から感銘を受けた。何より「神の名は出さず、しかしその世界にある信心や観念、社会通念といったものに立ち向かい創り変えていった物語」であることに気づいた時の感動。『世界観を創る』ということを最初に教わったのがこの作品だったとも思う。

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ロマンシングサガ2』を遊んだ時、「数千年に及ぶ歴史が自分がどう歩んだかで決まる」というダイナミックさに持っていかれた。そして「どうも画面に映る選択肢だけじゃなく、こちらの細かい行動やタイミングでも物語自体が分岐しているぞ」と気づき戦慄した。あと触手の威力に爆笑した(笑うしかなかった)。

 

アンリミテッド:サガ』はシステムが複雑怪奇なゲームだったが、まず「HP0=戦闘不能、ではない」ことから驚いた。 “そもそもHPの元来の意味は『体力値』ではなく『攻撃のヒットに耐えられる比率』である” とかいう話はどこかで聞いた記憶はあったのだが、まさかそれを地で行くようなゲームがPS2の列にあるとは思わなかった。DQ・FF以前のところからRPGを問われたような気がした。

また、独特な仕様に対して説明書がなかったことでお馴染みのアンサガだが、誰かが語っていた「でもアンサガが出た時の、基本の仕様から全部を自分たちで模索している感覚は楽しかったよ」という言葉もよく憶えている。

 


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ミンサガ』は、まず崖に飛び込むかーちゃんやナチュラルにダンジョンに幽閉してくるウコムの使いなど、奇想天外でプレイヤー達を振り回しまくるキャラクター達のムーヴに唸らされる。行儀よく主人公を待ったまま停止しているNPCなんて存在しないかのようだった。

そして謎の男・ダークとの出会い……最初はこのキャラクターが節々で語る過去話がさっぱり見えてこなかったのだが、蓋を開けてみると “2つの記憶が混在しており、一定のステータスが上がるごとにどちらかの記憶が蘇って喋っている” のだと判明。そしてその片方であるアルドラの記憶を辿りきった時、それは『このマルディアスを取り巻く、過去と神話と今現在を繋ぐ物語』だったのだと気づき完全に圧倒された。意味難解な記憶語りからゲーム上の設定を理解した果てに舞台全体を取り巻くマルディアス神話へと繋がっていく、まさに最上のRPG体験だった。

 

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またリマスター版をやった時には、各地にいる四天王それぞれが歩んできた道筋や、身の置き方、或いはサルーインのしもべに乗っ取られ親しんだ冒険者たちに殺されてしまうまでの生涯に思いを馳せた。話しだしたらキリがないが、それぞれの生と、歴史と、世界が、マルディアスにはあったのである。

 

 

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サガスカーレットグレイス』は、「自由度の高さを謳うゲームは結局みんな最適攻略法でしか遊ばなくなる」という言説を真っ向から凌駕するような手応えが印象的だった。

RPGにはこれだけがあればいいという部分だけ残した」という本作は、ゲームを繰り返すほどに浮き彫りになる重厚な世界観と、膨大かつ正解のない選択肢と、いつまでもスリリングなバトル設計に貫かれたゲームだった。それは例えば、“ゲームを読み物として、誰かが作った最短ルートで流し見して畳む” ような在り方に対しての真正面からのアンチテーゼであるかのようだった。

 

 

サガはいつだって新鮮な体験を与えてくれたし、いやそれは新鮮であるだけでなく “気づき” というか、敢えて言えば何か大切なことに気づかされるような体験だったように思う。

 

 

 

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他のRPGとは根本的に違うようなRPG体験

 

先のアンサガにあったHPの仕様の話なんかが端的だが、サガシリーズは根本的に他のゲームシリーズとは手応えが違う。

それはどこよりも独自なゲームシステムであったり、自由でありつつも引き返しがつかない選択肢であったり、殆ど映画やアニメ的な演出を用いない淡白な表現なのにユーザーの心を刺すようなテキスト・シナリオまわしであったり。

 

ミンサガリマスターでのインタビューで、河津がDQ・FFを引き合いに出しつつ「一本道にお話しが進んでいくように当時のRPGが進んでいたので、最初に作っていたように、どこに行ってもいいような形式でゲームを作りたかった。」ということを言っていたが、まさしくDQ・FFより以前の文脈からRPGの形を練りつつ、かつ昨今のオープンワールドに対しても『自由に歩き回れても、用意されたものを全部開けていくだけならあまり意味がないんじゃないか』といったスタンスをとってきたのがサガシリーズだと思う。

新作のサガエメラルドビヨンドでも、開発スタートの決起集会の場で河津からApple IIのころからRPGの手法というものはあまり変わっていないんだけど、その中で新しいことをしたいというのが『サガ』なんです」という話があったという。グラフィックが違う、バトルシステムがちょっと違う、とかいう以前のところから別物かつ視点の違う手応えを常に提示してくれる作品だった。

 

 


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河津の「RPG論」、そして「価値観」の塊

 

やれ神から貰える伝説の武器があんまり強くないのは「神の恩寵よりも人の努力。今生きている人が鍛えた武器の方が強い」から。ロマサガ2で序盤に最南まで進出して資金難になるプレイヤーが多かったことについては「明らかに何もない方向に進むからです」。いやそもそも原典たるFF2の “「古代の魔法を今取り出しても強いわけがない」理論でミンウさんの命と引き換えの究極魔法をくそ弱くした” 怪伝説など、その “河津理論” は枚挙に暇がない。そして、謎の濃ゆい説得力がある(い、一応アルテマ事件は河津の名前が上がったわけではないが……)。

 

サガフロのように他のスタッフのセンスが前面に出た作品もあるが、しかしやはり根っこのところでサガというゲームシリーズは「河津の味で出来ている作品」だった。世界観・物語・システム……作品の幹から細かい枝葉までの隅々が「河津節」に満ち満ちた作品である。

あまり物事を流行りのネットスラング的な言葉に落とし込むことは避けたいのだが、敢えてそれっぽく言えばサガは「思想が強い」タイトルだろう(一面的な見せ方なんかは絶対にしないが)。

 

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私は「思想が強い作品」が大好きだ。

今まで読んだ中で一番の漫画を選べと言われたら、ご丁寧に手塚治虫巨匠の『火の鳥』を選ぶ。巨匠の人生観や社会観、価値観、氏が人生のなかで感じたであろうもの一切をぎゅうぎゅうに詰め込んだ、いや詰め込みきれずに未完となった作品。そういった作品が私は一番好きだ(そういう意味でもジョジョとかでも良いんだけど)。

勿論「思想が強い」からと言って「この人の考え方は好きじゃないな」と除ける作品も世の中にはあったとも思うが(というか単にイデオロギーを貼り付けただけの代物なんか中途半端でしかないとも思うが)、基本的にそれらのうち名作と呼ばれるものは良かれ悪しかれ含蓄や見識、説得力を持つ表現、そして刃のようなエネルギーに富んだものであると思う。

そういった強い “河津の理論” が作品の隅々に注ぎ込まれ、「一個の世界観」として完成され、氏のRPG論とも結びついて独自のゲームデザインとして展開されていく。

 

──と話が逸れてしまったが、まあ「手塚先生の『火の鳥』や『ブラックジャック』が好きなように、荒木先生の『ジョジョ』が好きなように、河津神の『サガ』シリーズが好き」ということです。

 

 

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何と言っても、そういったサガ独自の味が「目新しい!」「新鮮!」というだけではなく「非常にしっくりくる」からこそ自分にとって絶対的なのだと思う。

「主人公が顔を出さないと世界が停滞しているかのような作りはよくない」「神様が勝手に置いていった武器よりも、今人々が創り上げた武器の方が強くあってほしい」「血筋やクリスタルに選ばれなくたって、みなし児でも農民でも、冒険に出れば誰もが主人公だろう」「否、現実はやはり非情である。気弱な親友はアサシンギルドに操られ惨死し、今度こそ自分の意思で動きはじめた主人公も結局マジックキングダムの良いように使われ、高い志から人々の為に戦った七英雄はその人々に裏切られ この世界に復讐するために帰ってくるのだ」

──おそらく多くのオープンワールド系ゲームとサガシリーズを根底的に別けさせている要素とは「君には自由があるが、世界は何一つ君の思い通りには動いていない」という思念だと思う。これだよこれ。

 


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この「河津節」にこそ、何よりもの信頼と期待を置いているからである。

 

 

 

 

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まあ、「ラスボスを一旦様子見しようと思ったらそのまま倒しちゃって『はあ?』ってなる体験が最近続いているので、最後まで緊張がほどけないラストバトルをやりたい」というのも、それはそれであります。

 

 

等々。3つの項目を並べたというよりも同じことを3つに分けて話しただけのような気もするが、稚拙ながらも私にとってのサガシリーズを一応は言葉に起こせたかなとは思う。

あと変な話、オタクの会話とかで「分かる〜」とか言い合ってるのあんま好きじゃないんですよ。なんか身分証確認の作業ずっとやってるみたいで。「何で?」って言っていたいんですよ。サガはずっと「何で?」って言ってられるゲームです。

 

まあ、「まだ死んでないのでなんとかなる」とも言っておられるけど、本当に “河津みたいなゲームは河津にしか作れない” ので、勝手を承知で言えばまだまだゲームを作り出してほしいですよ。

 

 

 

 

 

 

 

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あ、音楽

 

サガエメも引き続きイトケンさん(サガフロリマスターで新旧開発室の双方に顔を残していたのがおそらく河津とイトケンの2人だけだったの、流石に感慨深かったな)。サガシリーズの音楽と言えば植松御大は勿論、笹井さんも浜渦さんも、ラスレムらでの関戸さんなども頼もしいほどに強力なライバルなので (笑)、「やっぱイトケン流石すぎるわ」っていうような新曲を打ち上げてほしいですね。

 

 

 

 

2023.9.18 BUCK-TICK 群馬音楽センター 〜 藤岡市より愛を込めて

 

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本日はお日柄も良く。

会場近くのホテルで一泊とったのだが、ホテル内で3組くらい異空ツアーのシャツを着てる方に遭遇してビビった。チェックインと会場行き帰りしか部屋から出てないのに3組遭遇は妙に多い。地域経済を回シテ行コウboogie。

そして私は特にバンドシャツを着てきたわけでもないのに「もしかして同じとこ(会場行き)ですか?」と特定された。分かっちゃうのか……いやまあ分かるか、黒で纏めてたし。

 

 

 

開演、SE『QUANTUM I』。この日はフロント3人はいつもの位置どりにして、ドラムのアニイ・ヤガミさんとベースのユータさんが後方の左右に並んだ所謂ペンタゴン型の配置。最初期のBUCK-TICK本「LOVE ME」にこの配置で全員を綺麗に映すスタッフのこだわりが書いてあったなーと思い出した。やはり地元公演だからだろうか。

 

SCARECROW、MORTALを彷彿とさせる無情な漆黒ナンバー。風にさらされる案山子の影を描写したスクリーン映像が黒美しい。病み上がりが心配された櫻井さんも無事なお姿で歌声を張り上げていく。

続いてワルキューレの騎行を経て、突然の『ICONOCLASM』からの『残骸』。とってもインダストリアル・ロックバンド。静岡公演〜先のツアーセトリにはなかったと思うので不意打ちを受けたような衝撃だ。

エキゾチックなスクリーン映像がより印象的な『愛のハレム』から、青い光に包まれた『さよならシェルター』。さよならシェルター、後に控えている曲達を思えばそうなるんだけど「あれ、もう演るのか」って思っちゃいがち。私にとってはもうBUCK-TICK全史でも片手指に入るほどの大大名曲なので……。今夜、地球はまるで 美しい流れ星  綺麗だ。

この後くらいに櫻井さんから「ここのホールは音響が良いので、皆さんの拍手が降ってくるかのようです」という挨拶があり、『Campanella 花束を君に

 

『THE SEASIDE STORY』、魔王様の身体を揺らすダンスがどんどんサザエさんのオープニングに寄ってき……いえ、何も言ってないです。BUCK-TICKの近年の昭和歌謡風ソングはわりとこの曲が決定打だったんだろうなと思う。

からの『人魚』。珍しい選曲と組み合わせだけど、なんで内陸の群馬県で人魚の歌コンボを? と思っていたらこの次の曲が南風に拐われる『無限LOOP』だった。なるほど!

 

「今日で一応 (苦笑)……ツアーファイナルです。スタッフの皆さん、お疲れ様でした。……まだ、可愛いあの娘が名古屋で待っているので、雨ニ撃タレテ行コウ『Boogie Woogie』!」

そして『野良猫ブルー』。2曲続けて紫がかったライトがブルージーにシックな雰囲気に彩っていて、昔観たブルース・ブラザースか何かのビデオみたいだった。

エレクトロ・インダストリアルから徐々に生バンドっぽくなってきた楽曲の流れを裏切るように、戦闘機音声のようなサンプリングから始まる『THE FALLING DOWN』。落下していく寓話チックなアニメーション映像が、やはりこの曲は『太陽とイカロス』らと対というか表裏なイメージなんだろうなと思わされる(十三階におけるseraphim的な)。

 

『天使は誰だ』。久々じゃない!? 単純に大好きな曲というのもありつつ、また時を経るごとにこの歌詞がリアルになってきてしまったというか、一周して近年の歌詞の方向に近づいた気もする。

『嘆きのリボルバー  ジョンを奪った天使は誰だ リボルバー』『恍惚リボルバー  キミは暗闇  太陽が眩しかった』『御覧よ  あれが  貪る命だ』『世界が点滅して  拍手喝采の  あれがラストショウ』

「世界が点滅して〜」というこの歌詞が生まれた頃はまだSNSは普及しきっていなかったんだなあ。愛、愛、LOVE、LOVE。

 

『太陽とイカロス』。スクリーン映像の美しい空を進んでいく景色から始まって、突如深紅が飛び散るイメージがフラッシュし、そしてどんどん空の画が点滅していく流れが印象的だった。アルバムでは丁度真ん中くらいの曲順に位置していたが、ツアーでは本編ラスト手前という位置。どこに配置されるかでストーリーのイメージが膨らんでいくかのようだ。

 

本編ラストは先のツアーと同じくして『die』。演奏されたそれぞれの曲が象る、一つ一つの『死』にゆく影へ。

丁度ツアー前にどこかのレビューでこの曲を「Suedeっぽい」と評しているのを見て、言われてみれば確かにと思ったり。例えば「スタンド・バイ・ミー」で茂みの中に転がる死体のように葬ってほしい。鬱屈した子どもたちが覗きに来るから。

 

 

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アンコールはまずアニイが登場して高らかなドラムソロタイム。その後に弦楽隊御三方が登場。今井パイセンを先頭に一列に並んで入ってきて「今井軍団って感じだな……」ってちょっと思った。おおそこのけそこのけ未来が通る。

ユータさんご贔屓の阪神がアレしたらしいので『相変わらずの「アレ」のカタマリ〜』が演奏される、とかいう展開は全くありませんでした。

 

櫻井さんも入ってきてアンコール一曲目の『CLIMAX TOGETHER』

そしてアコースティック編成の楽器に切り替わり、『Cuba Libre』Coyoteを披露。静かなアコースティックに客席からのクラップが鳴り響く2曲は「拍手が降ってくる」という会場にピッタリだったかもしれない。

ライヴ冒頭はエレクトロやインダストリアルな曲が集っていたが、進んでいくにつれどんどん生バンドらしい肉感を帯びた曲目になり、とうとうアコースティック・テイクにまで進んできたのが印象的だった。BUCK-TICKの懐の広さを存分に魅せるようでもあるし、造り上げたものを一度下ろして「群馬の5人組バンド」に帰っていくようでもあったし、或いは戦闘機が剥がれて一人の人間の姿に帰っていくかのようでもあったかもしれない。

 

そしてその果てに演奏されるのは、暗黒情緒歌謡とも言うべき『ヒズミ』。今ツアーで間違いなく最も話題が集中した一曲。過去の『無題』や『夢魔』らとは毛色の違う、轟音の破壊力よりも淡々とした調べからきりきりと上っていく表現力でこの空間を圧殺する。

そして全てを慈しむような『名も無きわたし』が演奏され、大量の紙吹雪が舞うなかでアンコールも幕を閉じた。

 

 

紙吹雪で埋め尽くされたステージを残して、しかし鳴り続くアンコールの声。そこにメンバーが戻ってきて本日真のラストナンバー、『NEW WORLD』へ。武道館やアリーナと比較されれば決して大きくはない群馬音楽センターの場内を、大量の色彩豊かなライト達が所狭しと飛び回る様がなんだか この会場とBUCK-TICKの結びを象徴するかのようですらあった。

 

……筆者はNo.0くらいの頃には「『NEW WORLD』は今後も長く演奏され続ける曲になってほしいね」などと話していた記憶があるのだが、まさか本当に、こんなに大切にかつシンボリックな立ち位置を務める曲になっていくとは思わなかった。それこそ時代を重ねるごとにこの曲が希求されていくというか。いや筆者は当時から「逆に一番重くて軽々しく聴けない曲」とか言ってましたよ(謎で不毛なアピール)。無限の闇、狂い咲く命共、今夜 地球はまるで美しい流れ星。

 

終演。一言ずつ挨拶を残してハケていくメンバーたち。ユータさんが「ありがとー♡」と言った後にアニイが真似して「ありがとー♡」って言って最後の最後に今日一でかい拍手と笑い声が降り注いだ。

 

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終演後、とりあえず酒でも呑むかと場所を探していたらお店の名前に惹かれてこちらにお邪魔を。右手に見える路地がNo.0のジャケットっぽい。ホッケ美味しかったです。

 

翌日には藤岡市を回りました。

 

 

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人魚の歌コンボの真相

 

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聖地でお買い上げしたPeace(ご挨拶に行かせていただきました)

 

 

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海にまざり合う DRAGON AND BOY

 

 

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定食屋にて。カツがシンプルにデカくて途中で諦めそうになった (笑  翌日の明け方に書いている今もまだお腹が空きません)。

 

 

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BUCK-TICKの歌詞に花がよく出る理由も頷ける、気がする。

 

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ここ最近軽く引きこもりがちだったんだけど(新しい都があまり気に入ってなくてねえ)、でもやっぱり外に触れないと駄目だなって。人の少ないところへ。

 

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桜山公園

 


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イヤホンから『零式13型「愛」』の前奏を聴きながらこの画を眼の前にした私の心境、命ガ モウ  ドクドク ドクドクト。

 

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藤岡歴史館より

 

 

そんな感じでした。また来ます。

 

 

藤岡市まわりで聴いていたプレイリスト


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図らずとも過去イチ「BUCK-TICKの歩み」みたいなリストになってしまった……まあ、そりゃそうか。

 

趣旨的に入らなかったというだけでTABOOより前の作品なら『SEVENTH HEAVEN』が一番好きという話は別にいいのです。

 

SaGa Emerald Beyond 正式発表 など with UNENDING STYLE

 

 

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きたぞ きたぞ!

 

 

前作でもとんでもねえ分岐量だったのに「物語はシリーズ史上最も変化していく」ですか……。パッと見世界観ごちゃ混ぜタイプっぽいけどどうなんでしょうね。

 

「一切の攻略情報が存在しない新作サガをやる」という体験、マジでそのタイミングでしか味わえない体験だし、文字通りの茨の道だもんな。前作サガスカで思い知ってんだ(誰がどこのシナリオを進んでるのかすら一向に情報がまとまらないっつうね)。

 

 

前作でよーく思い知ったと言えば、もう一つに「サガは毎回、最初にこてんぱんに叩かれて後から気づいたら神格化されてる」という逸話ですが(それはもう「クソゲーまとめ本」に載ったとかいう初代ロマサガの時代からもうずっと)。

それについてはまあそういうタイミングが来たら (笑)、ゆっくり書くかも(私なんかが言わなくても小泉さんとかが話してるけどね)。言葉通りの意味での “理解らせられ” ですよ。そしてだからこそ、私は河津のサガを追いかけてるんです。

 

 

 

 

気持ちが忙しくなったので、他に書こうかと思ってたことを少し

 

 

 

THE ORAL CIGARETTES、久々に聴いたらめちゃくちゃ格好良かった。遠出ばかりしてしばらく離れちゃってて申し訳なかったです。

前作『SUCK MY WORLD』聴いて、あーこういう「V系色」と「R&Bっぽさ」が混じったものに結構弱いのかもな、とか思ったり。もう一度ひととおり聴き直しにいきます。ついでにライヴもチェックしていきたいな。

 

 

 

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BUCK-TICKのPARADE円盤も当然確保。まだCD盤の音源しか聴けてないけど、やはり『相変わらず〜』と『忘却』が特筆すべき極上テイクだったなと思う。『鼓動』もあの強く儚いフィナーレを思い出しますね。いやゲルニカも、REVOLVERも……キリがないか (笑)

 

 

 

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無期迷途の現イベント、一階層(?)まで進めたけど既に最高をキメているのでよろしく。やっぱ無期迷途がしっくり肌と趣味に合ってるわ、と思う也。

 

草々。

 

 

 

追記

 

 

待ってくれ。

 

おー『SELVES』や『FACE TO FACE』が完全アップデートされんのかーとかB面曲も入れてくれ〜とか思ってたらRYUICHIの衣装が河村消防団(※LUNATIC TOKYOの衣装)の再来だ!」って見て最幸に爆笑した。

 

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特にここに書くこともないししばらく更新しなくてもいいかなとも思っていたのだが、更新しないことに意味を持たれても困るので、雑記。

 

 

 

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ネットでたまたま見かけて観てきた映画。関東大震災に乗じた差別に基づく流言飛語によって起こった集団殺人事件を取り上げた作品。

所謂「差別の多重構造」と呼ばれるものを刻銘に描いた映画だった。現代にも通じる差別や村意識といったものについて考えさせられる作品。

ただちょっと教養主義ぽかったというか、「差別は無理解から生まれる=学があれば差別しない」みたいな構造にも見えかねないのが少しだけ気になった。それは──特にネット知識人みたいな奴らが渦巻く昨今では──非常に危うくかつ現実的ではない論理だと思う。「自分の方がその社会問題について理解している」と勝手に思い込んでは当の当該をも足蹴にしてがなり散らす連中というのは、特にネットなんかには非常に多いと私は思う。そしてそう言っている私自身も同じようなことをやりかねないのだとも。知識と冷静さがあれば人は差別しないわけでは全くないのだから。

私も勉強家も、誰もがいつかどこかで差別をするかもしれないのが現実だろう。その事実と向き合い続けることが大切なんじゃないか。そういう議題としてあるべき作品なりテーマだと思う。

 

あとは単純に時代モノとしての雰囲気づくりに見入ったり、最後のピアノの曲気になるな……と思いながらスタッフロールを見ていたら音楽が鈴木慶一ムーンライダーズ、そしてMOTHER1,2)でビックリしたりしました。もう一本くらい映画観に行きたいな。

 

 

 

 

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「今年いっぱいFFやる」と言った傍ら、何故か初めてしまったアクションRPG『仙剣奇侠伝―守り合い―』。歴史絵巻モノというよりはファンタジー系少女漫画っぽいです(その辺の感触って海を越えて共通なんだな……)。まあしばらく遊んでいます。

 

でもやっぱり失礼ながら「アクションRPGってビジュアルだけ作ったらあとはどれも何だか似たりよったりじゃない?」と思ってしまったりも。

自分はFF7Rの「アクション+FF伝統のATB」の仕様に「結構面白いじゃんコレ!!」と馬上テニスをやることになった越前リョーマみたいなテンションになってしまったのだが、一方でやはり「ATB要素はもう面倒くさいからいらない」という意見も見かけたり……まあ普通は乗馬とテニスどっちかにしてほしいもんね。でも私は馬上テニスみたいなものを発明し続けるFINAL FANTASYでいてほしいです。


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アジアン系ワールドの歴史モノ、と前に書いた後でふと『幻想水滸伝』を思い出したのだが、なんとなくサブスクで検索してみたらサントラが置いてあって感動した。

 

 

たしか初めて遊んだPSのゲームが初代幻水だったように思う。私にとっては名作と呼ばれる2作目よりも初代の方が絶対的な作品なのですが(あの “呪い” を背負った坊っちゃんがそれでも大勢の仲間と出会い肩を揃えていくことに『仲間集めゲーム』であることの意味を感じたんだよね)。今やればまた違う感想もあるのかな。

あと絵柄が断然初代の方が好きなんすよ、ちゃんと戦史モノっぽくて。まあリマスターはやる準備しときます。

 

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久々の無期迷途(前イベント逃したのを強く後悔)。今改めてイラスト見ると「スラム街のメメントモリ」みたいなビジュアルだな? 

久々に詰将棋みたいなディフェンスゲームをやったのでやっぱり楽しいです。改めてこのゲームはやんなきゃ駄目だなと思わされた。

 

 

 

 

 


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あまり「懐かしのヒットソング集」みたいなプレイリストは覗かなかったのだが、なんとなしにAppleに置いてある各年代別プレイリストみたいなのを開けてみた。さてさて嫌な予感しかしない「1990年代邦楽ベスト」。開いてみたらGLAYこそ数曲入っていたけれども、彼らと負けず劣らずのヒット曲数と動員数が記録されるL'Arc~en~Ciel、そして説明不要なX JAPANの楽曲がたったの一曲も入れられていなかった(無論、それぞれヒット曲を輩出したSIAM SHADEPENICILLIN、そしてSHAZNA等も)

そんな……「L'Arc~en~Cielはヴィジュアル系ではありません」でお馴染みのL'Arc~en~Cielさんが他のヴィジュアル系バンド共々全曲ハブられているなんて、そんなのクソウケr……かわいそ……辻褄が合わないじゃないですか!!

ちなみにLUNA SEAの『ROSIER』は入ってた。逆に!? 『I for you』じゃない辺りに「それでもROSIERは入った意味」みたいなものを考えてしまいますね。

うーん、いや根深い。

 

80年代の方を覗いてみたらYMO、RC、BOØWYはもちろん、一風堂スターリン、DEAD END、AUTO-MOD戸川純ムーンライダーズ、そしてBUCK-TICKとXに筋肉少女帯SOFT BALLETまでガッチリなので、余計90年代側の「なんかあった」感がヤバい。大体ロキノン誌のせいだろうが。

 

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「80年代音楽集」だとかになると高確率でいっちばん下の方に「SOFT BALLET   BODY TO BODY」って入ってるの、ラストダンジョンを徘徊しているオメガみたいで好きです。

 

まあネタにしといて何なんですけど、話に聞く「該当者にしてもよろしくなかった商業的ヴィジュアル系ブーム」にラルクが突っぱったこと自体は別に誤ってはいないだろうとは思いますけどもね。一方で「ラルク自身の姿勢を重んじるならその後のhydeやken、yukihiroの動きのほうが最新情報でしょ」というのもまた思いつつ。

 

 

まあそんな歴史の闇みたいな90年代プレイリストに対抗するわけでもないんですけれども、元々「複数のバンドの曲をまとめて時系列順に追ってみる」といった個人的プレイリストも作ったりしていたので、折角なのでちょっと挙げます。私はほぼ知らない時代なので追体験もくそもない視点なのですが。

 

『97〜00年に出た楽曲より、LUNA SEAラルクGLAYが各40分、黒夢が15分(SADSは置いてなかった)、BUCK-TICK25分、そしてXとhideが合わせて20分弱』

という持ち時間縛りの3時間プレイリスト。当然GLAYラルクはミリオンヒット曲すら全曲入りきらないのですが。

 


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あー、OLODからの選曲がドリーなのは他の選出曲とのバランスと、あと尺の都合です。これでもオーバーしてるし。わりとどのグループも「ポップ」と「コア」のバランスを追求しているのが伝わってくるのが面白いなあと。

 

やっぱり解散からの即『ROCKET DIVE』はヒーローすぎるとか、

っていうか98年が文字通りの戦国時代すぎるなとか、

ピンクスパイダー』『ever free』からの『I for you』はやっぱり胸が痛かったりとか、

4年間でアルバム4枚出してるラルクはそらkenの負担がでかすぎるとか、

多分このプレイリストで聴く『WISH』が一番「これ、終わるのか…………」となります、とか、

まあそれとは関係なしにBUCK-TICKはずっと最強ですね、これがスランプ時代とか嘘でしょ、とか。

でもこのプレイリストで一番儲けてんの、何だかんだずっと健闘しているっぽいGLAYだな……(一般的にはGLAYの時代なんだからそりゃそうである)。

 

93,4~96年版も作ろうと思えば作れる。いや本当に作らないといけないのは現在から直近の5年、10年を伝うプレイリストだろとも思いますが、どういうテーマでどのバンドをチョイスすればいいのかも私にはさっぱりって感じですので……(強いて言えば「ルナフェスやBUCK-TICKトリビュート的な選考」を求めたい)。まあそんなこんなです。

 

 

 

じゃあ、最後に。

80年代のプレイリストの方聴いててハマっちゃったPSY・Sで。

 

 

昔の先輩がどっかから(多分上のアニメから)発掘して聴いてたなあ。

 

 

 

 

 

FF7R日記 ② 〜セフィロス、もうお祭りリーダーやめろ〜

 


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プレート落下後から 〜

 

前回

 

 

 


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プレート落下〜神羅ビル突入の間に七番街帰還のシナリオが追加される

 

原作ではプレート落下〜七番街スラム崩壊の後はほぼまっすぐにエアリスを奪われた神羅ビルへと向かうのだが、REMAKEでは七番街に戻って生死不明の仲間たちを探したり、生き残った人々に触れていくシナリオが追加された。

原作展開はまさに「振り返る暇もない」と言わんばかりな切迫感があるが、プレート下にいた人々や仲間たちを見捨てられず救出を願う展開もまた良し。どちらがベストとも甲乙つけがたい。

 

 

 

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クラウドFINAL FANTASYが誇る蛙魔法トードを見せてやる」

 

初期FFを代表する、対象を蛙に変身させる魔法トード。FF2〜7まではほぼ常連だったのだが(6はカッパ)、グラフィックの向上に際してかクールっぽさを気取りだしてからか8以後はとんと見なくなった古の魔法。だがFF7ではまだギリギリトードが生きていたし、このREMAKEでも容赦のない最高グラフィックで蛙になったクラウド達を提供する。

それでこそだぞクラウド「いや、自分らそういうノリじゃないんでw」みたいなムード出してる後輩たちにFINAL FANTASYの何たるかを見せつけてやれ。貴様も蛙になれ。

筆者は蛙になりたくないし傍にいてほしくもないです。

 

 

 

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スラムの心を奮わすジュークボックスクエス

 

ウォールマーケットに避難してきたスラムの住民たちにジュークボックスの曲を聴かせてまわって元気づけさせていくサブクエ。楽曲も含めて大きく愛されたタイトルだからこそ妙な説得力があるクエストだ。

 

 

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誰がうまいこと言えいうてんねん

 

 

 

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やっぱりプレートはなんとなく登りたかった

 

無茶なパイプの山をよじよじ登っていた原作から、ほぼ普通の瓦礫の道中に変更されてちょっと残念。景色は綺麗だったけどね。

よじよじ登ってる方の何がそんなにいいのかと言われても難しいけれど、うーん特別感? 冒険アドベンチャー感? 「言われるがまま歩いてボス倒してるだけがRPGじゃないんだぞ」ってカンジ? かな。

まあでも、絶景です。

 

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そして神羅カンパニーは「崖からの侵入に気づかないガバ会社」から「道中でめっちゃ襲撃されてるのに報告が回らないガバガバ会社」にグレードアップした。

 

 

プレート登頂のBGM群、ロマンシングすぎる

 

イトケンが参加しているわけではない。いやでも、『反神羅の火』なんか「近年のイトケンと植松の合作なんですよ」って言っても通りそうな “内側から込み上げるような熱” がないですか?(手がけられたのは島翔太朗さん)……え? 『ヘリガンナー』はエスコンの小林啓樹さん!?

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ああ、原作(97年)の神羅カンパニーより我々の住む社会の方が未来的になってたんやなあって

そんな風景

 

 

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(監視カメラからはカットされてるとはいえ)めちゃくちゃシャンデリアを飛び回っていても気づかれないガバガバセキュリティ

 

 

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今日びそんなことある?

 

 

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ウェッジ、生きててよかった。この辺が生存になるとバレットのその後(どっちかっていうと原作本編後)も結構変わるか? 

 

 

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組織図的にはハイデッカーの私兵になっていてもおかしくなさそうなタークスが独自性と温度的距離を保っているのは、ツォンさんや先輩チーフ達の格闘の賜物なのかなーと。一方でルーファウス側陣営みたいな立ち位置になっちゃうのもどうかと思うが(スピンオフ設定はよく知りません)。

 

 

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そういえば前回神羅の連中はどの時点でどこまでクラウドの正体を把握しうるのか?」ということを考えてみましたが、REMAKEでは宝条が一発で気づいてました。まあその上で宝条が秘密研究の内容をルーファウスらに話すかというところですが……。

 

 

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FF7で一番好きなキャラ、宝条です。

 

「男の子はみんなクラウドセフィロスと可愛い女が好き」みたいな性別論は許さない。男の子はみんな「ラスボスをも笑いなしながら元凶たる実験結果を世にばらまき、最後は己自身をも化け物に改造して破滅していく最悪の科学者」が好き。

まったくの余談ですが「宝条親子は(奥様含め)全員思い込みと余計な行動力が凄い」という話が妙に好きです。宝条、研究室に結構落ちてたモーグリメダルはお前の趣味か?

 

 

 

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レッドXIII、原作では「そんなダサい呼称で呼ぶ気はない」と思って名前変えてたな……と思ったらクラウドが「レッド!」って呼んでいてサガフロンティアになってた。

 

 

 

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科学部門フロア、デカすぎんだろ……

 

3フロアぶっ続けの上に1フロアがこのサイズ。そらリーブ統括率いる都市開発部門なんてみかん箱扱いですわ。

 

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FF7R、それぞれ操作キャラクターごとの爽快感がしっかりしているのが良い

 

基本プレイになるクラウドは勿論、遠距離射撃役のバレットや低火力ハイスピード型のティファにもしっかり爽快感がある。特に筆者は「遠距離攻撃って安全だけどだるいよね」とか思っちゃう方なのですが、バレットでもしっかり使いたくなる手応えと「バレットで遠くから刈ってりゃ安牌」とはならない敵のムーヴがよく出来ていたところに唸らされたり。エアリスは……お世辞にもストレートに楽しいって操作感ではなかったと思うけど……。

 

 

 

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プレジデントの最期も改変、生きているうちに色々喋る。……「アバランチvs神羅」に振り切るならこの後の展開でもしっかり書ききるべきだったんじゃないかと思うし、セフィロスを立たせるなら原作通りいきなり死んでる方がヤバさが際立っててよかったんじゃないかと思う。なんだかな〜って感じ。

この辺からゲームはともかくシナリオ的にはずっと消化不良でしたね……

 

 

 

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スラム街まわり 〜 瓦礫の鉄骨を登頂 〜 巨悪組織に潜入 〜 バイオテクノロジーSF 〜 古代に訪れた宇宙侵略生物の復活……

FF7ってなんだかんだサイバーパンク作品の代表らしかったんだなって

 

 

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反則だろ

3:51頃より

 

流石にこれの存在は知っていたけれども。約束された優勝が襲い来る。

壮大なオーケストラ入りでありながら、原曲の「スタイリッシュ・サイコ・SFホラー」のような手触りがほぼ損なわれてないのが最高に尽きる。今俺は最高に大いなる厄災とのリユニオンに向かっている。

筆者がFF7で好きな戦闘曲は1に『神の誕生』、2に『J-E-N-O-V-A』です(神の誕生のアレンジとかマジでいつになるんだ……)。

 

 

 

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ルーファウス、原作時代の印象とそれ以後の扱い&人気との温度差が高くて「お、おう……」ってなる。もしかしたら今後は「ルーファウスは神羅をまともな会社にしようとしている」くらいの改変が入る感じ?

 

 

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「キマリも練習している。」

 

 

 

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バイクチェイス〜モーターボール戦:最高に楽しかったのでもうここがラスボスでいいと思う

 

原作でバイクチェイスばっかりやってた俺をなめるなよ。

ただBGMは戦闘曲アレンジメドレーもいいけど原作BGM『クレイジーモーターサイクル』のサビもカッチリ残してほしかったです。

 

 

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その後について:基本的にはいらない

 

まずこのリメイクの趣旨は〜とかいう以前に、純粋に展開としてフィーラーと戦わなければならないという動機とテンションがあまりになさすぎるし、REMAKEと聞いて我慢できずに駆け付けたセフィロスさんは絵的にも実バトルでも弱かった。

大体カウンターやってるだけで勝手に帰りました。いつまで経ってもカウンター耐性が貧弱すぎるなこの英雄……。何なら今作のボスで一番弱かった気がするぞアンタ。

 

フィーラーが微妙なのは「他の設定との絡みがたったの一点も見当たらないので、存在がずっと浮いている」というのもあると思う。「なるほど、FF7世界にはフィーラーというものが存在しているからこういう世界なのか」と思わせるものが新要素を含めても何も見えてこない。別にあれがFF1に出ようが16に出ようが関係ないというほどただただ浮いている存在。だから、どこまで行っても出てくる度に「なんか話の骨が折れたなあ」という気分になる。チョコボがラスボスだったみたいな話か?

 

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セフィロスについても「何しに来てんのこの人?」って感じだったんだけど、まあ割愛。“あの(原作版)ストーリーとしての殺伐さがないというか、「デビュー当時の荒々しいガチさを期待していたらリバイバル公演的なお祭り感バリバリなノリで来た」” という一文だけ残しておきます。

うーんやっぱりラストバトルは「vs神羅」でやりきった方がミッドガル編としても綺麗だったんじゃないのかと思う。

 

「未来は白紙。新たな物語に向かう」と仰々しく主張するのは勝手なんだが、一作目の終盤の運びもイマイチだった脚本にその白紙を託すんか? というのがまあまあ本音です。

 

 

 

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ツォン「これ俺の方が出世してない?」

 

 

 

 

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エンディングでバレットの「セフィロスは星を壊そうとしてるんだろ?」という原作同様の台詞があったのだが、直前のセフィロスとの会話シーンの後だと「そうだったっけ……」「いやあのセフィロス、なんか別のこと考えてない?」という感想が沸いてきて言葉通りに受け取れなかった。うーん神羅アバランチセフィロスもバレットの台詞の説得力にかかってるの、バレットが解説役すぎるな……。

とりあえずセフィロスさんにはストーカーという汚名をいい加減返上して強い主体性を持ってほしいし、お祭りリーダーみたいな振る舞いはやめて登場するだけで緊張させるような悪役に帰ってほしいですね。

 

 

とまあ、シナリオ面では「いや大丈夫か?」という印象になった最終盤でしたが、バトル(とバイクチェイス)はほぼ文句なしに楽しかったし、「RPG音楽の過去と今日を繋ぐ」という面では目を見張るものがあったと思うので、それだけでも「じゃあ次もやるぞ」という機運です。結局は『ゲーム』としての基盤なんよな。

あと、やっぱりFF7原典の本質は「映画」というよりも「遊園地」なんだなと。観て語るものというよりも、随所各所に散りばめられたアミューズメントを楽しんでまわるもの。そのものずばり遊園地も登場するわけだし。「坂口さん曰く『FFはおもちゃ箱』だから、KHもおもちゃ箱なんだ」と言っていたという野村のゲーム論でもあるのかなとも思う。

 

 

 


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ゴドー「もうちょっとだけ続くんじゃ」

 

雑記:チケット、FF、ターン制RPG、カードゲーム、シューゲイズ、夏のアンビエント

 

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マジふざけんなよ……(結局FF7 REMAKEのサントラは通常盤の後に初回特典盤を買い直したの画)

 

 

近況ですか。Tourbillonのチケットに全敗したり、しばらく前に引っ越したので名古屋が遠くなりすぎてBUCK-TICKの名古屋振り替え公演チケットをトレードの海に返したりしました。ビヨンは10年前もチケット取れてねえんだ。キャパがそもそも間違ってるんじゃないのか。

まあそこで是が非でも行くってならなかったのは更に後のチケットは既に確保してあるからでもあるのですが。はははは。

 

 

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ライヴ行きたい。

 

 


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FF7Rは一応エンディング間近……なはず。いや原作だったらあと40分くらいでミッドガル出るだろって辺りなのですが、なつかしのクソデカ羅生門を地で行くリメイクなので あの連戦+脱出劇+ウワサの追加ボス with一応ラスボス戦&エンディングまでにどれだけ尺とってくるのかもう分かんないんですね。なんなんだこのリメイク作品。

 

でも楽しいです。前に「RPGやり始めたらソシャゲ一切やんなくなる」って書いてたけど、ソシャゲどころか他のあれこれも全部止まってる気がして流石にどうなんだというくらいには遊んでます。

特に初代PS時代のFFって「色々でたらめに盛りすぎてRPGとして正しくないんじゃないのか」みたいな作品だったと思うんだけど、逆にそんな作品だからこそこちらのフィールドを何もかも制圧されちゃうみたいな。今でもあの頃のゲームみたいな感触を思い出させるゲームがあるっていうのが嬉しいですね。

 

 

と、ソシャゲも手がつかない中で、実は別のゲームもちょっとやってるんですけども

 

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懐かしすぎるだろ。ソフト持ってたわ。FF7ポケモンカードGBって25年前の小学生かよ。

 

いやいや、何でこれを挙げたかっていうと一応わけがありまして。

しばらく前に「今の時代にターン制のRPGは主役に立てるのか?」という話を見たんですけど、その記事へのコメントに「テーブルカードゲームがずっと流行っている時点でターン制バトルの地位は落ちていないだろう」というコメントがあって、なるほどその通りかもと思ったんですね。でも、私には集めているカードもないので(笑)。じゃあターン制バトルの醍醐味も求めて懐かしのポケモンカードGBやろうかなと。

あと超個人的な「例えばトランプのカードゲームがいつになっても面白いように、デジタルゲームもゲーム自身としていつになっても面白いゲームであれ」という思想を抱えているので、そういうところでも曲がりなりにもカードバトルに触れたらどうかなーと。ワイルドカードのリマスターはよ。

 

ちなみに私はポケモンは大昔に「攻略情報なんかに頼らないで自分で強いと思ったポケモンを見定めるべきだ」っつって百数匹全部を高レベルまで育成と手応えを確認して、うんざりしてもうやりたくなくなったとかいう者です。だから本流よりカードバトル形式の方がじゃあやってみようかなってなるんですね〜。

あとどんどん愛玩生物なデザインに進んでいったのも趣味じゃないし……じゃあもう遊戯王やれ? おっしゃる通り。いや高橋和希先生を偲ぶ今こそパッケージソフトでも遊戯王を出すべきだと強く言っていきたい。タッグフォースは5と6持ってましたねー。

 

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FF7Rのサントラばっかり聴いていてあまり他の音楽も聴けてない……まあそれはアルバム8枚分丁寧に聴いているからと言えばそうなんだけど。

synkerのアルバムはようやく聴きました。良かったです。

 

Flower Blooming Park

Flower Blooming Park

 

うーん何と言うか、楽曲の素材というか構成要素がすっごく良いので、いつかでかい名曲を出すんじゃないかと思います。

 

 

 

気温が引いたら遠出もしたいですね。いや盆は福岡まで帰ってたわ。まあでももっとどっか行きたいね。行くぞ。

 

 

 

夏だし。なんとなく。

初めてブルリフやった時に「やっと近年の空間的・アンビエント的な方向性のゲーム音楽でベストだと思える作品に出会えた」と思ったんですよねー。もう6年前か。パッケージ新作求む。

 

FF7R日記 ① 〜夏休みの夜は列車墓場へ行こう〜


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FF7 REMAKEを初プレイ中。

またクリア後に感想をちまちま書こうかとも思ったのですが、勝手知ったるFF7()だし、覚え書きみたいなゆるーい感じで進めていこうかなと。

ちなみに原作を最後にプレイしたのは15年くらい前でした。でも、内容はほぼ覚えている自信があります(ジェノバ細胞フラグ)。

 

 

 

 

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開始10分くらいで「うわっFFだ!」ってなった

 

FF7の再来とかいう以前に、シーンやバトルやの全体的なテンポ感、シリアスな展開に合っているのか微妙なバレットのやかましい声、ダンジョンの構造、色づかい……とにかくそういう細かい一つ一つに「完全にFFだこれ!!」となった馴染みよさ。

どちらが良い悪いという話でもないが、FF16が「FFを好きな人達が作ったゲーム」だとするなら、FF7Rは完全に「FFを作った人達のゲーム」というのが一発で伝わる感触。原作とか固有名詞がとかそういうのより以前のところでFF臭が伝わるというか。なんだかんだ言うてもFF作り続けて約30年みたいな主要スタッフ陣だしな……。

 

 

 

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かの爆破テロはREMAKEの設定の方が「自然だな」って思ったかも

 

超有名なFF7の開幕爆破テロ。星のエネルギー「魔晄」を吸い取り資源にしている敵役・神羅カンパニーの魔晄炉を爆破し、近郊市街にまで被害を招く。

原作ではアバランチクラウドら主人公組による主導だったが、REMAKEでは「爆弾はアバランチが仕掛けたが、神羅は自ら自爆を発動しテロ被害を半ば自作自演した」という描写に。また想定を遥かに超える爆発規模にアバランチの面々が動揺するシーンも追加された。

言うまでもなく今の世に出すうえでの配慮なのだが、いやこうして見直してみると「魔晄炉の爆破・停止が目的なのにあそこまででかい大爆発を起こしてたことの方が不自然だったんじゃないか」とも思えてくる。あのメンバーで爆破に成功しているのもまあまあ違和感あるし。

 

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原作の大爆発。何使ったんだ。

 

これもリアル志向による具体化か。諸事情に配慮したらむしろ原作の方が不自然にも思えてきたという面白い例。流石は自称究極のファンタジー

 

 

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マジでミッドガルを歩き回ってる!という解像度

 

というわけでFF7 REMAKEは一作まるまるミッドガル編。分作には正直否定的だったが(セットメニューを分けて出すようなもんでしょっていう)、やっぱりミッドガル中を歩き回っているような雰囲気は凄い! というのと同時に、この街の暗部までもより鮮明に伝わってくるところも。

 

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魔晄炉の排出ガスをおもいっきり下層のスラム街に向けて放出しているカット。

原作ではミッドガル開発責任者にあたるリーブがアバランチのバレットに爆破テロの犠牲を問うシーンがあるのだが、「いや爆破の非はそれとしてアンタらが営んでたミッドガルはこれじゃん……」という言葉も沸いてきそうな邪悪な風景の数々。「神羅の人間に言われたくねえ」というバレットの返し言葉まで一緒にリアルさが増した気もする(そもそも爆破の関係性が変わったのでそのシーン自体が丸々変わるだろうなとは思うけれども)。リーブの見せ場の行方やいかに。

マップグラフィックの具体化ってこういうことなんだなーみたいな奥行きがある。

 

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神羅課長。REMAKEでもいるかなーと思ってたらめちゃくちゃ主張してきて吹いた。

 

 

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そんなこんなでバレット、原作より好きかもしれん

 

神羅活動組織アバランチのリーダー・バレット。仲間キャラにしてアバランチのトップであり、序盤では大声で星の命がどうだこうだと騒ぎたてる。その本意はそういった思想よりも、故郷とそこに住む皆の命を奪った神羅への復讐心であることは原作ユーザーは知るところ。

最初におっと思ったのが、想定外の大爆発被害に動揺を隠せない部隊メンバー達に対し「不安も反省も何でも言ってみろ。ぜーんぶ俺が背負ってやる」みたいなことを言っていたシーン。

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まさに苛烈で豪胆なリーダーといったところだが、その後節々で彼自身も抱えている迷いや自責、命がけでミッションに関わった仲間たちの為にも引き返せない思いなどが見えてくる。

不安な心を 過激な敵愾心と仲間意識と場違いなジョークで振り切ろうとし、それでも尚自責と向き合うことを避けられない彼の姿はまさに人間くさい。そんな彼こそが最も問われながら自問しながら、本当に家族や星の命を救うまで戦っていくのは原作でのお話。そんな彼の歩みがよりリアルに伝わるようなキャラ像になったんじゃないかと思う。

 

尚、筆者は敵勢力相手であれ他者を斬っているRPGのキャラクター達はすべて綺麗事を言えた筋じゃないと思っているので、むしろその手のRPGで主人公らが「誰の命だって大切〜」だとか宣いだしたら「お前が斬った人間は何なんだよ」とか思いがち。だからバレットみたいな奴の方がむしろ好きなんだな。

 

 

 

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『ティファのテーマ』、これもうメインテーマだろ

 

到着直後の七番街スラムで流れる。リアルに「メインテーマみたいな美メロ流れてきたな……ティファのテーマだったわ」ってなった。いや並のゲームだったら作品総体のメインテーマ張れるだろこれ。

勿論FF7自身のメインテーマは別にあり、またFF7の代表曲と言えば片翼だ更に闘う者達だエアリスの方だでこの曲はあまり目立たない方なくらいなのだが(しかしその美メロっぷりはピアノアレンジ版でも発揮していた)、そんな面子の中でもこの存在感。植松サウンド強すぎる。これでもかつては「7はFFの中では音楽が地味」とか言われてたんですよ。

 

余談ですが筆者が初めてゲーム音楽CDを買ったのは、『F.F.VII メインテーマ』を目当てに買いに行った原作のサントラ盤でした。まだ動画サイトすらないし周りにゲーム音楽を聴くなんて発想の人は一人もいなかったけれど、それでもどうしてもあの曲を「一個の音楽」として聴きたかった坊やはなけなしのお小遣いを貯めてそのCDを買いに行ったのです。

 

 

『闘う者達』、お前がメインテーマだ。

 

お馴染み通常戦闘曲。REMAKEではシーンごとにちょっと違うアレンジが膨大に収録された。ゲーム中でも一番聴く旋律なのは勿論のこと、サントラを追っていてもマジで何回も聴く。ああ、お前がメインテーマだ……。いやしかし気持ちよくブラッシュアップされたなあ。

筆者が常々思うことなんですけど、RPGのバトル曲で本当に一番キッチリ作らないといけないのってザコ戦の曲なんですよね。一番繰り返し聴くんだから。個人的にはMOTHER2くらいの曲数とバリエーションで回してるのが理想じゃないかと思うのですが。

 

 

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ジュークボックス、好みのアレンジばっかりだったのだがサントラ初回盤にしか入ってないと知って泣いた。真面目に探すか……

 

 

 

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やっぱりクラウドは芸人じゃないとな

 

他作品に出る度にただの内向きクール系ヒーローみたいになっていては「原作のクラウドはこんなんじゃない」と言われ、いやもう言われすらしなくなっていたクラウド。だが、FF7 REMAKEではしっかり調子のいい奴だったり変にムキになるクラウドの姿があった! やっぱクラウドはこうでないとな! クラウドは真顔ではっちゃけてるくらいが丁度いい。君はもう、クラウドになったかい? 

 

 

 

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アクション タクティカル バトルとやらはATBシステムの現在完成型?

 

普通にアクションで斬ったりしつつ、アクションでゲージが溜まるとアビリティやアイテム等が使えるという本バトルシステム。純粋にFFシリーズお馴染み「ATB」の現完成型かなあとも。コマンドバトルの進化として理想的か? と言われるとちょっと考えてしまうが。

単純に物理攻撃の手数が増える分「ぞくせい」のマテリアがかなり重要ですね。

 

 

 

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新登場のフィーラー、意図は分かるけど出張りすぎる

 

REMAKEで追加されたフィーラー。「運命の番人」とかいう、在るべき運命(原作の流れ?)を守るために襲ってくるとかいう存在。まあ「原作の展開にifがあり得るのか?」という余地や可能性を提示するのに必要なのかなとは思う。

しかしまあ主張が強い。基本的には謎の存在なので 出てくるだけで話の骨を折るし、性質上重要な局面で挟まってくので正直鬱陶しい。まあ、今のところ要らんです……

 

 

 

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バイクチェイスあるやんけ!

私のゴールドソーサーはもっぱらこれでした。

 

 

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まさかのリメイク実装

 

 

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あのベースの響きは健在だった

 

さておき大ボスバトル曲になるととにかく派手派手オーケストラか低音ヘヴィロックの二択みたいになる癖はどうかと思いますよ。多分スクエニだけじゃないけど。

 

 

 

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ルード、イケメンすぎてビックリしたから置いとこう

 

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タークスはみんな原作以降のキャラ変が著しい印象があるけど、ルードは結構原作でもギャグ要員っぽいところあったな……。

 

 

 

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何故これは残ったのか

 

 

 

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ウォールマーケット、構造も絵面も音楽もこの街の全てが大キライなので多分完璧なリメイクなんだと思う。

 

よく仕上がってるなーと思いました。二度と来たくないです。

七番街スラムや列車墓場みたいな寂寥感のある雰囲気は逆に大好きなんだがね……

 

 

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クラウド、踊りはじめる。

 

 

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何なのだ、これは! どうすればいいのだ!?

 

 

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「ウォールマーケットは今日びリメイク出来ないだろだって? 100点中150点まで叩き出してやるよ!」みたいな気概は感じました。

 

 

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クラウドと言えば? そう、スクワット。

原作ではなんかあればスクワットしながら喋っていたこの男。

 

因みに筆者がFF7原作で一番好きなシーンは、「Disc2最後の、誰もいない飛空艇を寂しがるティファにクラウドスクワットしながら『俺がみんなの分も大騒ぎしてやるさ』って言うシーン」です。そこにいたのは女が寂しがらない為に大騒ぎとスクワットができるようになったクラウド本人の姿だ。

いや真面目な話この時点でどんだけ取り繕ってもエゴの暴走でしかないセフィロスに精神的にもう勝ってるんですよね。俺の好きなクラウドはスクワットに収束する。

 

 

 

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私こそは列車墓場大好きの民

原作の頃からめちゃくちゃ好きな場所です。

 

原作版がこちら。音楽ともども体感するアンビエントな空間だった。この荒んでいるからこそ落ち着く寂寥感。『不安な心』本当大好き。

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ここの戦闘曲も完全新曲のなかでは今のところ一番好き。ちょっと別のゲームみたいだけど(あっYouTubeの投稿主が浜渦になってる!)。

 

 

余談ですが小学生の頃はマジで「将来は忘らるる都みたいなとこに住みたい」と思ってました。良い趣味してんな……(そして何も変わっとらんな……)。

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ここのスタッフの女性キャラの描き方本当苦手だなって

 

特にスクショもないのでツォンさんになってもうた。

まあ、この一言でいいかなっつう。男による男のための願望すぎるんだよな。

あと女性キャラを筆頭に全体的に目がでかすぎるしウルウルしすぎて不気味だなとも思います。ツォンさんも泣き出しそうになってるやん。

 

 


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藤原啓治さん、ありがとうございました。

 

ふと、神羅やタークス達はどの時点でどこまでクラウドの正体を特定しうるのか?」ということを考えてみたが、

「①ソルジャー名簿に存在しないのにソルジャーの眼と制服を備えている=宝条のモルモット発の可能性大」「②バスターソード(かそれと同型の大剣)を使っている」「③幼馴染みらしいティファがニブルヘイム事件の生存者」まで分かればもうほぼ特定か。何なら本人達よりよっぽど早く掴んでいてもおかしくないのかも。

 

 

 

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思い出のキレ顔セフィロス

 

 

 

 

「リメイクとは何をもってしてリメイクなのだろう」と思わされる大改造ぶり。原作なら10時間かかるかどうかの内容で一作分使うんだし。

「原作そのままでグラフィックとかを上げるだけでええんよ」ともよく言われるが、初代PSくらい迄ならともかくPS2くらいになるともうグラフィックを上げたところで大した変化もないので、そこが視野に入ると「リメイク」の定義自体を考えてしまう。一方でインディーズゲームやアプリゲーム、旧作リバイバルを通したレトロゲーム的作風もある程度定着している中、フルグラフィックだけが現代型かということも思わされる。

そもそも旧作ゲームのアーカイブが充実しつつある今日にリメイクなんて一生懸命やってるのはスクエニくらいじゃないかという気もしなくもないが、まあ、「面白くてかつ旧作も残してくれれば何でもいいや」という感覚ではいます。

というか旧作を徹底再現しつつ変えるところは変えなきゃいけない「リマスター」の方が実は難易度高いんじゃ?

 

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