FF7 REMAKEを初プレイ中。
またクリア後に感想をちまちま書こうかとも思ったのですが、勝手知ったるFF7()だし、覚え書きみたいなゆるーい感じで進めていこうかなと。
ちなみに原作を最後にプレイしたのは15年くらい前でした。でも、内容はほぼ覚えている自信があります(ジェノバ細胞フラグ)。
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開始10分くらいで「うわっFFだ!」ってなった
FF7の再来とかいう以前に、シーンやバトルやの全体的なテンポ感、シリアスな展開に合っているのか微妙なバレットのやかましい声、ダンジョンの構造、色づかい……とにかくそういう細かい一つ一つに「完全にFFだこれ!!」となった馴染みよさ。
どちらが良い悪いという話でもないが、FF16が「FFを好きな人達が作ったゲーム」だとするなら、FF7Rは完全に「FFを作った人達のゲーム」というのが一発で伝わる感触。原作とか固有名詞がとかそういうのより以前のところでFF臭が伝わるというか。なんだかんだ言うてもFF作り続けて約30年みたいな主要スタッフ陣だしな……。
かの爆破テロはREMAKEの設定の方が「自然だな」って思ったかも
超有名なFF7の開幕爆破テロ。星のエネルギー「魔晄」を吸い取り資源にしている敵役・神羅カンパニーの魔晄炉を爆破し、近郊市街にまで被害を招く。
原作ではアバランチ+クラウドら主人公組による主導だったが、REMAKEでは「爆弾はアバランチが仕掛けたが、神羅は自ら自爆を発動しテロ被害を半ば自作自演した」という描写に。また想定を遥かに超える爆発規模にアバランチの面々が動揺するシーンも追加された。
言うまでもなく今の世に出すうえでの配慮なのだが、いやこうして見直してみると「魔晄炉の爆破・停止が目的なのにあそこまででかい大爆発を起こしてたことの方が不自然だったんじゃないか」とも思えてくる。あのメンバーで爆破に成功しているのもまあまあ違和感あるし。
原作の大爆発。何使ったんだ。
これもリアル志向による具体化か。諸事情に配慮したらむしろ原作の方が不自然にも思えてきたという面白い例。流石は自称究極のファンタジー。
マジでミッドガルを歩き回ってる!という解像度
というわけでFF7 REMAKEは一作まるまるミッドガル編。分作には正直否定的だったが(セットメニューを分けて出すようなもんでしょっていう)、やっぱりミッドガル中を歩き回っているような雰囲気は凄い! というのと同時に、この街の暗部までもより鮮明に伝わってくるところも。
魔晄炉の排出ガスをおもいっきり下層のスラム街に向けて放出しているカット。
原作ではミッドガル開発責任者にあたるリーブがアバランチのバレットに爆破テロの犠牲を問うシーンがあるのだが、「いや爆破の非はそれとしてアンタらが営んでたミッドガルはこれじゃん……」という言葉も沸いてきそうな邪悪な風景の数々。「神羅の人間に言われたくねえ」というバレットの返し言葉まで一緒にリアルさが増した気もする(そもそも爆破の関係性が変わったのでそのシーン自体が丸々変わるだろうなとは思うけれども)。リーブの見せ場の行方やいかに。
マップグラフィックの具体化ってこういうことなんだなーみたいな奥行きがある。
神羅課長。REMAKEでもいるかなーと思ってたらめちゃくちゃ主張してきて吹いた。
そんなこんなでバレット、原作より好きかもしれん
反神羅活動組織アバランチのリーダー・バレット。仲間キャラにしてアバランチのトップであり、序盤では大声で星の命がどうだこうだと騒ぎたてる。その本意はそういった思想よりも、故郷とそこに住む皆の命を奪った神羅への復讐心であることは原作ユーザーは知るところ。
最初におっと思ったのが、想定外の大爆発被害に動揺を隠せない部隊メンバー達に対し「不安も反省も何でも言ってみろ。ぜーんぶ俺が背負ってやる」みたいなことを言っていたシーン。
まさに苛烈で豪胆なリーダーといったところだが、その後節々で彼自身も抱えている迷いや自責、命がけでミッションに関わった仲間たちの為にも引き返せない思いなどが見えてくる。
不安な心を 過激な敵愾心と仲間意識と場違いなジョークで振り切ろうとし、それでも尚自責と向き合うことを避けられない彼の姿はまさに人間くさい。そんな彼こそが最も問われながら自問しながら、本当に家族や星の命を救うまで戦っていくのは原作でのお話。そんな彼の歩みがよりリアルに伝わるようなキャラ像になったんじゃないかと思う。
尚、筆者は敵勢力相手であれ他者を斬っているRPGのキャラクター達はすべて綺麗事を言えた筋じゃないと思っているので、むしろその手のRPGで主人公らが「誰の命だって大切〜」だとか宣いだしたら「お前が斬った人間は何なんだよ」とか思いがち。だからバレットみたいな奴の方がむしろ好きなんだな。
『ティファのテーマ』、これもうメインテーマだろ
到着直後の七番街スラムで流れる。リアルに「メインテーマみたいな美メロ流れてきたな……ティファのテーマだったわ」ってなった。いや並のゲームだったら作品総体のメインテーマ張れるだろこれ。
勿論FF7自身のメインテーマは別にあり、またFF7の代表曲と言えば片翼だ更に闘う者達だエアリスの方だでこの曲はあまり目立たない方なくらいなのだが(しかしその美メロっぷりはピアノアレンジ版でも発揮していた)、そんな面子の中でもこの存在感。植松サウンド強すぎる。これでもかつては「7はFFの中では音楽が地味」とか言われてたんですよ。
余談ですが筆者が初めてゲーム音楽CDを買ったのは、『F.F.VII メインテーマ』を目当てに買いに行った原作のサントラ盤でした。まだ動画サイトすらないし周りにゲーム音楽を聴くなんて発想の人は一人もいなかったけれど、それでもどうしてもあの曲を「一個の音楽」として聴きたかった坊やはなけなしのお小遣いを貯めてそのCDを買いに行ったのです。
『闘う者達』、お前がメインテーマだ。
お馴染み通常戦闘曲。REMAKEではシーンごとにちょっと違うアレンジが膨大に収録された。ゲーム中でも一番聴く旋律なのは勿論のこと、サントラを追っていてもマジで何回も聴く。ああ、お前がメインテーマだ……。いやしかし気持ちよくブラッシュアップされたなあ。
筆者が常々思うことなんですけど、RPGのバトル曲で本当に一番キッチリ作らないといけないのってザコ戦の曲なんですよね。一番繰り返し聴くんだから。個人的にはMOTHER2くらいの曲数とバリエーションで回してるのが理想じゃないかと思うのですが。
ジュークボックス、好みのアレンジばっかりだったのだがサントラ初回盤にしか入ってないと知って泣いた。真面目に探すか……
やっぱりクラウドは芸人じゃないとな
他作品に出る度にただの内向きクール系ヒーローみたいになっていては「原作のクラウドはこんなんじゃない」と言われ、いやもう言われすらしなくなっていたクラウド。だが、FF7 REMAKEではしっかり調子のいい奴だったり変にムキになるクラウドの姿があった! やっぱクラウドはこうでないとな! クラウドは真顔ではっちゃけてるくらいが丁度いい。君はもう、クラウドになったかい?
アクション タクティカル バトルとやらはATBシステムの現在完成型?
普通にアクションで斬ったりしつつ、アクションでゲージが溜まるとアビリティやアイテム等が使えるという本バトルシステム。純粋にFFシリーズお馴染み「ATB」の現完成型かなあとも。コマンドバトルの進化として理想的か? と言われるとちょっと考えてしまうが。
単純に物理攻撃の手数が増える分「ぞくせい」のマテリアがかなり重要ですね。
新登場のフィーラー、意図は分かるけど出張りすぎる
REMAKEで追加されたフィーラー。「運命の番人」とかいう、在るべき運命(原作の流れ?)を守るために襲ってくるとかいう存在。まあ「原作の展開にifがあり得るのか?」という余地や可能性を提示するのに必要なのかなとは思う。
しかしまあ主張が強い。基本的には謎の存在なので 出てくるだけで話の骨を折るし、性質上重要な局面で挟まってくので正直鬱陶しい。まあ、今のところ要らんです……
バイクチェイスあるやんけ!
私のゴールドソーサーはもっぱらこれでした。
まさかのリメイク実装
あのベースの響きは健在だった
さておき大ボスバトル曲になるととにかく派手派手オーケストラか低音ヘヴィロックの二択みたいになる癖はどうかと思いますよ。多分スクエニだけじゃないけど。
ルード、イケメンすぎてビックリしたから置いとこう
タークスはみんな原作以降のキャラ変が著しい印象があるけど、ルードは結構原作でもギャグ要員っぽいところあったな……。
何故これは残ったのか
ウォールマーケット、構造も絵面も音楽もこの街の全てが大キライなので多分完璧なリメイクなんだと思う。
よく仕上がってるなーと思いました。二度と来たくないです。
七番街スラムや列車墓場みたいな寂寥感のある雰囲気は逆に大好きなんだがね……
クラウド、踊りはじめる。
何なのだ、これは! どうすればいいのだ!?
「ウォールマーケットは今日びリメイク出来ないだろだって? 100点中150点まで叩き出してやるよ!」みたいな気概は感じました。
クラウドと言えば? そう、スクワット。
原作ではなんかあればスクワットしながら喋っていたこの男。
因みに筆者がFF7原作で一番好きなシーンは、「Disc2最後の、誰もいない飛空艇を寂しがるティファにクラウドがスクワットしながら『俺がみんなの分も大騒ぎしてやるさ』って言うシーン」です。そこにいたのは女が寂しがらない為に大騒ぎとスクワットができるようになったクラウド本人の姿だ。
いや真面目な話この時点でどんだけ取り繕ってもエゴの暴走でしかないセフィロスに精神的にもう勝ってるんですよね。俺の好きなクラウドはスクワットに収束する。
私こそは列車墓場大好きの民
原作の頃からめちゃくちゃ好きな場所です。
原作版がこちら。音楽ともども体感するアンビエントな空間だった。この荒んでいるからこそ落ち着く寂寥感。『不安な心』本当大好き。
ここの戦闘曲も完全新曲のなかでは今のところ一番好き。ちょっと別のゲームみたいだけど(あっYouTubeの投稿主が浜渦になってる!)。
余談ですが小学生の頃はマジで「将来は忘らるる都みたいなとこに住みたい」と思ってました。良い趣味してんな……(そして何も変わっとらんな……)。
ここのスタッフの女性キャラの描き方本当苦手だなって
特にスクショもないのでツォンさんになってもうた。
まあ、この一言でいいかなっつう。男による男のための願望すぎるんだよな。
あと女性キャラを筆頭に全体的に目がでかすぎるしウルウルしすぎて不気味だなとも思います。ツォンさんも泣き出しそうになってるやん。
藤原啓治さん、ありがとうございました。
ふと、「神羅やタークス達はどの時点でどこまでクラウドの正体を特定しうるのか?」ということを考えてみたが、
「①ソルジャー名簿に存在しないのにソルジャーの眼と制服を備えている=宝条のモルモット発の可能性大」「②バスターソード(かそれと同型の大剣)を使っている」「③幼馴染みらしいティファがニブルヘイム事件の生存者」まで分かればもうほぼ特定か。何なら本人達よりよっぽど早く掴んでいてもおかしくないのかも。
思い出のキレ顔セフィロス。
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「リメイクとは何をもってしてリメイクなのだろう」と思わされる大改造ぶり。原作なら10時間かかるかどうかの内容で一作分使うんだし。
「原作そのままでグラフィックとかを上げるだけでええんよ」ともよく言われるが、初代PSくらい迄ならともかくPS2くらいになるともうグラフィックを上げたところで大した変化もないので、そこが視野に入ると「リメイク」の定義自体を考えてしまう。一方でインディーズゲームやアプリゲーム、旧作リバイバルを通したレトロゲーム的作風もある程度定着している中、フルグラフィックだけが現代型かということも思わされる。
そもそも旧作ゲームのアーカイブが充実しつつある今日にリメイクなんて一生懸命やってるのはスクエニくらいじゃないかという気もしなくもないが、まあ、「面白くてかつ旧作も残してくれれば何でもいいや」という感覚ではいます。
というか旧作を徹底再現しつつ変えるところは変えなきゃいけない「リマスター」の方が実は難易度高いんじゃ?