幽谷霧子に関するメモ1:霧子という光が鳴る

遅ればせながらシャニマスをやりはじめまして。

まだ全員プロデュースしたわけじゃないんだけど、幽谷霧子ちゃん


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衝撃が凄かった。彼女を構成するあらゆる要素が全弾自分に直撃したような。ええ。

 

あまりに一個一個が刺さりすぎて全容を掴むのに混乱してしまったので、このページは「自分の見た霧子」と「まだ見えていない霧子」を整理することを目的としたメモ。まだ一枚しかプロデュースしてないけど(しかも優勝できてない。Daだと一回しか優勝できておらず。つらい)。

 

プロデュースしたカードは【霧・音・燦・燦】。サポートカードも数枚見てるけど、やはり本題はプロデュースカードの方なのでそちらを主軸に振り返ります。

 

 

えー、基本的な情報のコピペ。

ミステリアスな雰囲気を醸し出す銀髪の女の子。儚げな雰囲気とぐるぐると巻いた包帯が特徴的。口数は少ないが、心優しい性格。高校2年生。

アンティーカというV系みのあるアイドルグループに所属している。


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早いわ。もうちょい待って。最後にやるから。

 

 

 

1. 霧子の成長物語


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気弱な少女が少しずつ勇気や自信をつけて成長していくという、アイマスや引いてはこの手のシミュレーションゲームの定番であるだろう要素。定番だけど何回触れても好きなやつ。

ただ、「弱気な自分から成長していくアイドル」といえば同作に大崎甜花もいて、彼女の方が分かりやすくそれ系のタイプだと思う。霧子は弱気や臆病より先に、空白感や感情表現の薄さが前面に出ている印象。それは何故なのか、実際に感情の起伏自体も薄いのか、というのは後述。

ともあれ、霧子もアイドル活動を進めていくうちに豊かな感情表現や自分自身で導きだした目的を手にしていく。

 

 

身につけている包帯や絆創膏は弱気な自分へのお守りみたいなものだとか。


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……文字通りの彼女の ”背負っている傷の証“ なのかもしれない…。

 

 

 

2. 霧子の優しさ


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競争の世界には優しすぎる霧子の性格。女神。

 

経緯は謎だが病院でのお手伝いもずっとしているという霧子(この設定気になりすぎるわ)。そんな霧子の優しい性格は作中でもプロデューサーや他アイドルからも度々言及されるほど。

 


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いやに具体的な名称も出てきたり。

 

 

こちらは共通シナリオより、霧子がお手伝いしている病院の近くでイベント出演した際の話。


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病院の関係者や知り合いの患者さんなどに暖かく迎えられながらイベントに出演する霧子。

だがそのステージの最中、子連れのお客さんの赤ん坊が大きな声で泣き出してしまう。あわやステージ中断かというその時、霧子は──


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貴すぎない?

お貴いとか高貴とかは本来こういう人のためにある言葉だろうってなりません? なるんだよ。なったわ。

これが常設の共通シナリオで毎回見れるの強すぎるでしょ。限定シナリオって言われても疑わんわ。

 

 

 

3. 霧子の献身

 

先の紹介でもその一端が垣間見れたが、霧子はかなり献身性が強い。強すぎる。献身性の強いと書くと異性関係ばかりフィーチャーされがちかもしれないが(特にこういう作品は)、霧子はもっと、まさに万人に対してのそれだ。

そしてそのナイチンゲールの写し絵のような性格描写は、シャニマスにおいてはファンやアイドル仲間に、そして彼女が育ててるお花さんたちにまで向けられる。


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単なるお世話大好きっ子というより、なんというか ”献身の裏にある覚悟“ みたいなものが節々に垣間見れると思うが、皆さんはどう思われるだろうか。少なくとも単なるお世話大好きっ子だったら私はさして注目していない。

そして霧子の献身性の強さは、自らへの評価の低さや虚ろさと表裏一体のようにも受け取られる。

そういや「最近の若年層は元来『反抗期』として表出させていた心中と現実の溝を『ボランティア』という形に代えて表出する様が見受けられる」とかいう記事読んだな。どうしようもない虚無感や自己否定からの脱却を社会奉仕によって行おうとするような、知らんけど。

 

 

 

4.霧子の霊的なスピリチュアル性

 

はい本題。

「プロデューサーさんは……エビさん……ですから……」はまだ自分で見てないので置いておくとして、おそらくその辺りの描写に代表されるであろう、霧子のともすればサイコホラー的とも言えるような霊的、妖的に近い側面。最初にゲーム中で見た霧子コミュも不思議の国に迷いこむ白昼夢のようなサポートカード【霧・霧・奇・譚】だったので最初は「妖の類いみたいな子だな」とか思ったのだが、プロデュースとして覗いてみるとなるほどほんの少しずつ輪郭が浮かんできた。

 

こちらはプロデュースカード【霧・音・燦・燦】の専用コミュより。

仕事の途中で教会の礼拝堂に立ち寄った二人。先に中を覗いてみたプロデューサーの「入りきるまで目を瞑ってて入ってから目を開けるとすごい」という異様にノリノリな行動を実践してみる霧子。礼拝堂に近づくたび瞼を越えて強く射す光。そして目を開けた霧子は──


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誰もいない静かな教会に立った霧子が口にした「音がいっぱい」という感受性や語彙力は妖というよりもまるで幼い子どものそれだ。教会の光を「ずっと前におばあちゃんと見たねぶたのお祭」と重ねるところもさもその時代の記憶を鮮明なまま残しているかのよう。

そこから「とっても綺麗で力強くって」「いろんな人のお祈りとか気持ちが混ざって光ってる」とすらすらと導き出す霧子の回路は本当に尊い。個人的な話、私がずっと失くさないように 失くしたのを取り戻すように必死になっていた ”多感な感受性“ をさも当然のように雫してくれる。ああ言葉が出ない(限界)。


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このイベントの名は『きこえる』。そしてステージで発揮する思い出アピールの名は『光が鳴るから』である。尊すぎか?


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こちらは同カードの専用イベントにおける会話。夜空に浮かぶうさぎ座を見ながら


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おかえりだぞ。


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霧子もいってらっしゃいだぞ。

 

この2つ、1つめはたらっと教会を覗いてきただけだし2つめは星を見てだべってるだけである。それだけでも霧子は単語ではなく中身で豊富な言葉を語り、ふわっとした表現ながら聞き手の心に滲み広がらせてゆく。幸せだな。

 


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雨の日、育てているサボテンさんを急いで屋内に入れるくだり。心配する霧子をなだめるプロデューサーを逆に気遣っての言葉。

俺はいつまでもそんな言葉でものごとを伝えられる人間でいたかったしそんな言葉を語る人とずっと一緒にいたかったよ…(辞世の句)。

 

霧子の霊的な世界は、覗いてみればまるで小さな子どもが口にするシュールな夢のような世界だし、それは児童文学のようにわかりやすく心に語りかけてくるかのよう。そうだろ?

 

 

 

5. 霧子に浮かぶ陰


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霧子のうつろな性格と前面に出すぎているとすら思える献身性は、その実妙な空虚さ、もっと踏み込めば傷の匂いのようなものすらほのめかす。それが何に起因するのか、ただの思い違いか、霧子の背景を私はまだ殆ど知っていない。

 


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包帯の下に隠してきたものもファンのみなさんに見てもらいたいという言葉も出てくる。それ自身は彼女の成長の証明だが、その包帯の下に隠してきたものとは何なのか、何故隠してきたのか?


先にも触れた霧子の感情の起伏という話。霧子は感情が乏しいわけでは決してないというのはこれまででもよく分かるだろう。感情の乏しい人間からこんな豊かな表現は生まれない。

霧子は、想像によるところも入るが、豊かすぎて繊細すぎる心の内を普段表には出さないように隠しているようにも見える。

それこそ、溢れだしてしまわないように包帯の中にくるんで塞いでしまったかのように。「僕の奥に鍵をかけた。痛みとかいろいろ閉じこめた。」とはPlastic Treeの歌詞。

もし、その包帯に閉じこめたものを少しずつ開いていこうとしているのなら、それはなんて素敵なお話だろう。血にまみれた愛だけがそこに云々とはBUCK-TICKの歌詞。

 

 

 

6.霧子とアイドル活動

 

これは霧子がW.I.N.G.本選で敗退した時の会話。


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霧子のいう「誰かに楽しんでもらえれば」の「誰か」とは? 単に抽象的なイメージなのか、それとも具体的な誰かなのかは今は省く。

 

シャニマスというゲームを見ていて一つ鼻についていたのが、あくまでオーディション優勝が目標であること。私はそういう競争めいたもの自体に関心がないので。

だが霧子は、自信に欠ける最初の頃は勿論、W.I.N.G.本選になっても悔しさの表明もそこそこで殆ど勝敗に関心を示さない。持ち前の献身さは、彼女を「誰かを、いや目の前のみんなを楽しませる」ことに没頭させた。自分からすればシャニマスというオーディション物語に対するパーフェクトな回答だった。これがPが「いや大切なのは楽しませることだよ」とか言ってたらはいはいって感じだっただろうが、霧子という人格に裏打ちされたそれは根を張って鋭く、オーディション勝負という枠をハナからはねのけ『遠いところ』まで行けるほど強い力を持っていた。

 

 

尚彼女のポテンシャル


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意欲とポテンシャルの塊である。

 

 

 

7, 空想:霧子とこの世界

 

初めて霧子のプロデュースを終えた夜、ぼーっと考えていたのが「霧子は何故この世の中であそこまで純真なままなのだろう」「霧子はいずれ、(作中ではありえないとしても)世の荒波に揉まれる中でその純真さを失ってしまうのではないか?」「もし霧子がその純真さを失わずに居続けたら、彼女は周囲に何をもたらすのだろう」などということだった。

私からすれば霧子が持っているような純真さなどは本来雪のようにあっというまに溶けていくもので、そうならないだろう霧子を思うとまるで溶けない雪を見てるような気分になる。いつまでも溶けない幻想性、不思議さ、いやもうすぐに溶けてしまうんじゃないかという不安、その美しき。

 

Tourbillonの楽曲『アゲハ』。もう死に絶えようとする世界を見つめながらそれでも果敢に生きようとするアゲハ蝶を描いた歌。

もしこの曲を題材に物語を綴るとしたら、霧子には是非そのまま主役のアゲハ蝶の役を与えたい。例えば他のあの子やこの子だったら自分は蝶の役には振らない。人の世の無情や紛争にきりきり舞う役からあてていくだろう(本来的にはそういう役どころの方が好きになりがち)。

モノクロの世界にほんの小さくもひらひらと色を散らして舞う蝶の役は霧子などによく似合う。ということをしょっぱなからぐるぐる考えたりしたなあ。

 

 

そんなこんなな私の霧子から受けたファーストインパクトをまとめたメモ。7項目。計ざっと7発か。散弾銃かよ。

しかし改めて見せ方が上手よね。ひとつひとつ。病院のお手伝いまわりを敢えてぼかすとか流石に想像してないわ。

 


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この言葉については色々と心に引っかかったが今の私から述べることは不可能なので保留。

 

 

 

それじゃ、いつものやるか灯織。


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幽谷霧子に捧ぐやつ。

 

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いつものフルバーストやめろ

 

 

下は初プロデュースの後勢いでプレイヤーひっくり返して「歌詞はこれだな…」って直感的に選んだの。上のメモを読み返してもまあまあやはりそうかと思うなり。そんなことばっかやってんなこいつ。


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さて、どんどん脱線していくのでいい加減この辺で。草々。


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追記:ようやくTrue End達成しました。文字通り「感じるかい 僕の声    感じてる それは愛」そのままの内容で俺が一番びっくりした。愛だけがそこにある。


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