個人的シャニマスコミュ約3.5年録(後半)

 

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※このページはあくまで筆者が現在の自分の視点で必要に応じてまとめたものです。また当然ながらすべてのカードやコミュ内容を網羅したわけでもなく、「自分が触れてきたシャニマス」の総括でしかありません。

 

 

 

2020.2.29 ~ 2020.7.30

いま吹き荒れる嵐の中

苦さも悔しさもザザ降りな怒涛のイベントコミュが続いた時期

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2020.2.29

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最も「転換点だった」と思っているコミュ。「いつも幸せな物語ではいられない」ということを他ならぬアルストロメリア3人の意地や悔しさをもって描き出した。シャニPのイベントコミュでの出番が増えてきたのもここからだろうか。

ここでかなりコミュの内容が長くなったし、場面転換に割く時間も多くなった。しかし最近になって読み直すとむしろすらすら読めるし今の基準では短く感じた。来年くらいにはテキストが流れる時間より場面転換の時間の方が長くなってそうだぞシャニマス

転換点と思う理由の一つに、「この辺りを期に、それまでシャニマスの話題をしていた人達の多くがめっきりしなくなり、代わりにここからノクチルにかけて新しい層が入ってきた」という認識がある。文字通り客層の入れ換わりがここで起きていたと思う。

 

私は出版社側とのいざこざを「双方の正義」だとは思わないが、まあシャニ的にはそういうていで描いていた。……おかげで甘奈は「出来レの当人でしかもそれを事前に把握していた」という世間にバレたら最悪人生壊されかねないような爆弾を──千雪の件というもう一つの爆弾つきで──背負わされることになった。普通にメンタル壊れてもおかしくない話だと思うので、そこをちゃんと描いた続話を見たいなあ(見落としてるのかもしれんが)。

色々書いたけどトータルとしては凄く好きなコミュです。

 

ちなみにこの辺から背景のモデルが聖蹟桜ヶ丘であることを全然隠さなくなった

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実在性を追及しすぎてご当地アイドル事務所やで……

 

 

2020.3.10    【花結びゆくゆく】櫻木真乃

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2周年直前の実装で、「これからシャニマスは節目を迎えますと言わんばかりのカードだな」と思った記憶がある。いま振り返ってみて……どうだろう。むしろ擬似的にプレイ当初に体感する険しさを再現しようとしてたのかな、とか

 

2020.4.1    Secret×Rose

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敢えて書くとすれば何でハロウィンコミュはこのクオリティが出ないのかなんだけども。4月1日は毎回救われないホラー。本当に4月1日だけか?

 

 

2020.4.1    

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【空と青とアイツ】芹沢あさひ

空を作って撤去した名作。あまりあさひコミュの魅力をノスタルジー的なニュアンスにまとめたくないなあと思ったりするのだが、後のあさひLPの「変わっていくものは、輝く」という言葉でしっくりくる言語化をしてもらえた感じ。走り続ける君の景色はすべて一瞬。だから「成長していく」か「童心のまま」のどちらかではなく、全部が一瞬で大切なんだよ。って霧子のお兄さんが言ってた。

 

 

2020.4   

ノクチル実装

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「下地が00年代頃のギャルゲーであることを包み隠さなくなった」とはよく聞く話。てか自分も思ったし。次第にシャニマスは「リアリティに重きを置いたシリアスさ」と「ギャルゲー感」の二本柱のようにどんどん進んでいく。


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円香は未だにW.I.N.G.編が一番好きというか一つの人物話として完成されていたと思ってしまう。まあG.R.A.D.もなんだかんだ良かったし【ピトス・エルピス】も成長したなあと思ったので今後に期待すかね。

 

 

2020.4.10   

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【君・空・我・空】幽谷霧子

霧子と三峰それぞれが見ている景色の違いと、またその景色を教えてほしいという話。そして言葉を交わさなくても霧子へのお見舞いの下に一つになれるアンティーカの話。

後々の霧子LPは霧子自身の自己認識とファンからの認識がメインだったが、その認識というテーマが改めて他のアイドルとの間にまで広げられるのはまたいつかだろうか。

 

 

2020.4.30

アンティーカイベは大事を起こさないと言ったな。あれは嘘だ。   感謝祭以後のアンティーカイベはユニットを守るお話とも言ったな。あれも半分嘘だ。攻勢に出る。

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ストーリー・ストーリー

好きすぎ。先述のようにアンティーカのコミュでは中々異色な激動するコミュ。しかしアクションの一つ一つは勿論、「アイドルという物語(偶像)」を否定せず「自分たちによる物語」を対置して勝利的に治めたという結論まで実にアンティーカらしい。月は裏側を見せなかった。

三峰がファンの前でも湿気てるわけではないように、咲耶がどれだけ指摘されようと王子的な利他性を崩さないように、本当に花と会話できるわけではないと理解しているように。しかし「私たちが私たちなら、どこにも嘘なんてない」のだ。

そしてその姿を「そんな人は元々ファンじゃない。でも、そういう知らない人達をファンにするのがアイドル」という熱い号令の下に、殻にこもるどころかより広範に手を広げたのが最高にグッド。

それらの「アンティーカらしさ」を引っさげて、この時期の業界の闇シリーズ(嫌いじゃないけど流石に固まりすぎだ)の中でも逆転カウンターをかっ飛ばして畳んだ一作。

かくしてアンティーカの異色作たるストストは、しかし違和感を感じさせないどころか、「アンティーカって、こういうユニット」を最も象徴するようなコミュとして今日まで扱われてきたと思う。

……元ネタ番組の事件はこの1ヶ月後となる。

 

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そういえばこっからSNSの再現度を上げてくる。僕やあなたの姿だぞ、笑えよ。

 

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「霧子ワールド」って感じのコミュはこの辺りから途切れ、後のG.R.A.D.編をもって「生きてる霧子」の格闘に入る。その面でも、このストストと上の台詞はメルクマールだったのかもしれない。

形づくられていくのは物語だが、映る姿は偶像だが、生きてることは物語じゃない。私が最も「シャニマスのメインテーマ」だと感じるフレーズ。

 

 

2020.5.2

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2020.5.13

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G.R.A.D.編  イルミネ・放クラ実装

それぞれのクライマックスの如しコミュが並び、幾つもの話題を巻き起こしたG.R.A.D.編。本当は全部触れて然りかと思うが、流石にキャパが足らないので。

灯織G.R.A.D.は灯織が憧れたアイドルへの夢に立ち返る非常に王道な話。改めて灯織は「シャニマスらしさの中にいる王道」な子。

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凛世G.R.A.D.では、「ファンへのホスピタリティだけでは足りない」「パッションが足りない」と「心を込める」ことの難しさにも触れる。

 

またG.R.A.D.編ではアイドルとP以外にも個性的なモブキャラが多数登場する。テーマの掘り下げにも世界観の掘り下げにも一役買ってて好き。

 

 

2020.5.29

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始まるぜ……灯織の簡単な質問事項考えて会話のネタ作っちゃうぞのコーナーがよ……灯織の質問デッキ癖とかいうややニッチな側面があっという間に二次にまで浸透したの、中々に凄すぎる。

 

 

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おっLUNA SEAのBELIEVEか?

2020.5.31

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くもりガラスの銀曜日

瀟洒な空気の中でイルミネ3人のこれまでの歩みを振り返りつつ、まだまだ知りたいお互いのことをくもりガラスの綺麗な景色に、時には揃うお互いの気持ちを銀曜日に託した逸品。

時間の流れのなかに人物観の奥行きを浮かべたようなシナリオで、霧子の「生きてることは物語じゃないから」と合わせてシャニマスの在り方を表している。

コロナ禍を受けて最初はノンボイスで実装されたのだが、それを狙ったかのように静やかなBGMと音だけの世界がよく馴染んでいた。カードコミュの幼少灯織の声も、ボイスが実装されてからその存在感を響かせるという「狙ったとしたら凄すぎる」に尽きる芸当を繰り広げていたという。そして灯織にカバーしてほしい曲1位は2年連続でLUNA SEAのBELIEVEである。

 

 

2020.6.10

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恋鐘が283プロに辿り着くまでの歩みを振り返る王道そのものな恋鐘G.R.A.D.の衝撃力。

一方で咲耶は、モデル時代のファンとの別離という各G.R.A.D.の中ではややビターな畳み方のコミュだった。分かる話というか、極度のキャラ変とそれに対するファンのお気持ちなんてV系では日常茶飯事なので、だからこそ個人的に「ここで終わるお話ではないだろう……」という思いが強かったり。その離別がどう再会に転じていくのかも、再会のためにお互いに必要なものも、私は多分ある程度知っているから。

甜花ちゃんは「ダンスが認められないなりに頑張った」みたいな話だったが、私は初周でそのコミュを見ながら当時のDa最高力甜花ちゃんを生み出してしまった……。サガとかだと能力値によってシナリオが(わけわからんくらい)分岐したりしますよね。そういうのどうっすかね。

 

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霧子G.R.A.D.

アイドルで人間の霧子が、一人に希望を与えた話。何よりも輝いている。

偶像さながらに夢の世界を説いていた霧子が現実の格闘に回帰した話でもある。

また、ここから進路問題を理由に霧子の早期引退論みたいな話が持て囃されていくが、霧子は両立希望でだからこそあんなに頑張ってんだってことを忘れないでね、つーか、無下にするなよ、という以上のことはないです。

 

 

2020.6.30

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ノクチルの1st.イベント。だーいぶ賛否両論でノクチルの人気は高まってもこれの評価はそんな感じなんだろうな~と思ってたらいつの間にか伝説のコミュみたいな扱いになってた。まあ伝説化されるものって古今東西そういうものです。

作品内外貫いて渦巻いた「アイドルなめてる」という評価が、転じてではアイドルとは何か、何を望むのかということを問うような構造になった。私は別にノクチルの行動に不満もないし、彼女らは彼女らで好きにやってほしい、と言うのは簡単だがそこまで盛り上がらなかったというのも多分そのとおりで。まあ「内に籠ってほしくはないなあ」ってこと。

天塵の映画的なノリはその後のイベコミュのムードを決定づけたようにも思える。

また、この頃から「時系列が分からない」ということをちまちま言われだす。時系列が分からないということは、これまでにユーザーが受け取った蓄積の在処が分からないということである。

 

 

2020.7.10    帰ってきたよ、愛依と私とあの二人。

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後の美琴さんのアイドル観なり理想、そして抱えている問題はあさひと近しいのかもしれないなと、あさひG.R.A.D.や感謝祭を振り返って思ったり。

 

 

2020.7.21

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2020.7.23    なんか夏のポエム考えてくるあの企画

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数少ないユーザーが好き勝手趣味に走れる企画なので僕は結構好きです。

 

 

 

2020.7.31 ~ 2021.4.4

ライフ・イズ・ビューティフル

天塵と19人のG.R.A.D.を大きな山場とばかりに終えた後。最大の注目点は当然ノクチルだったが、一方で初期組からはづきさんたちにまで広げてその過去と現在、そして未来を見つめるようなコミュが続いていく。

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2020.7.31

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アジェンダ283

これが最高のイベントコミュだって今年の夏まで言ってた。ベリソや薄桃色などを「動かすコミュ」とするなら、こちらはただアイドルたちの姿が「在るコミュ」の最高峰だろう。ある種スローライフゲームを俯瞰するように、それぞれのユニットの河原での一日を追っていく。

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アジェンダSDGsの引用で「意識高い」と言われがちだが、本当に意識高いのは「ゴミ拾いの中で、いずれ宝物も必要な物もすべてごみ屑になる という命題に直面させる」ことなんだよな。そんな政治ピーアールよりももっと途方もない命題を背景としながら、各ユニットそれぞれの “姿勢” が提示されていく。凄いつくりだと思う。驚異のシャニマスミニマリズム

ストレイの「自分たちはこんな無様なゴミにはならない」という姿勢に対して、「拾ったゴミと共に過ごして、続きもまたみんなで読もうね」な話だったアンティーカ。思想がゴシック系ユニットだろ。咲耶の「8月は気持ちが秋に向かってるので物悲しくなる」→「なかなか悪くない8月だ」もまた彼女たちらしい。

「キャラクターが生きている様を実感できる」ってのは自分的にはこういうのなンだわ。

さて、ノクチルはごみ拾いしたのかどうかも分からないまま公園で遊んでいたのだが、「みんな一緒に」ではなく「押しつけたくない、そのままでいい」というシャニマスの今後の姿勢を現しただろう。そうして「ノクチルはあんまり事務所に馴染まない」という方向性が決定的となり、言うまでもなく次のSHHisにまで及んでいく。

またアジェンダの「例えごみになってもそれは大切なものだったろう」という真乃たちの見方は、SHHis──特ににちかとは決定的に相容れないような考えだろうとも思う。

 

 

2020.9.11    【まわる音色、君色のかおり】櫻木真乃

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どっから撮ってんだナンバーワン

 

2020.10    毎日コミュ企画と、ギミー先生30日間の酷使

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手作り感高い企画と変な企画をやることには定評のあるシャニマスだが、毎日コミュ企画はゲーム・シャニマスの良いところを一番ちゃんと引き出せていたと思う。のでまたちょくちょくやってほしいすね。自分は外したくない面子では咲耶だけ外してしまったような。

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霧子回。左で正解だったはず。自信持って選んで当てたから憶えてんだうへへ

 

 

2020.10.21    【数・数・娘・娘】幽谷霧子

2020.10.21    【ギンコ・ビローバ】樋口円香

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「アイドルになってアンティーカと出会って、世界が10の台にくり上がった」という【数・数・娘・娘】と、「何も知らずにいてもらいます、これからも」と心内を閉ざしつつも見知らぬアイドルを励ましていた【ギンコ・ビローバ】。非常に対照的な2枚だったと記憶している。

「ぐちゃぐちゃ」はどうですかね、今の円香から振り返って。ともあれこれを期に殺伐としたような雰囲気でコミュを畳む作風が少しずつ出始めた。

個人的にはTrue以外の4つのコミュの方が重要なんだけど。特に「こんな薄手の衣装で~」のくだりは、アイドルというものへの厳しさやアンチテーゼに簡潔ながら触れている。

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個人的にはこの辺からシャニPの言動に狙ってるのか狙ってないのか分からないレベルで「そりゃねえだろ」と思うムーヴが増えてきた(小糸G.R.A.D.のSNSの件なんか顕著だけど)。

 

 

2020.11.20    【茜色セレンディピティ】園田智代子

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飲みのおっさんにしか見えない絵面と出会い初期の様子が描かれたカード。初期組なんかはもうキャラクター概要が出揃ってて輪郭のセンセーショナルさで話題をとることはほぼないが、しかし「これまで」にしろ「これから」にしろ書きうる部分はたくさん残っていて。そこにおける「描写の変節」が、シャニマスユーザー層の変節にも繋がってると思わなくもない。

 

 

2020.12.11

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明るい部屋

にちかの前振りとも言われる。個人的には「二次創作みたいだった」「くっそ長かった」という印象がどうしても強いが……(なっがいのでもう一回見るテンションもなかなか……)。

小糸ちゃんはその後キャロル隊メンバーと仲良くやれてるんですかね?

 

シャニマススレに上げられたオート再生時間の推移

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内容がよけりゃ短いに越したことないんやで(小声)。間で時間とるのやめてくれ(大声)。

 

 

2020.12.18 ~    ソロ楽曲、順次発表開始

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2021.1.31

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The Straylight

右上のフレーズ、ノムリッシュFF(翻訳ではなく本物ノムリッシュの方)っぽすぎるだろ。文字通りストレイライトのこれまでの総決算にして一旦の完結作と思わせる一作。ゲーム本体が区割りなく続いている中できっちりと「ザ・完結編」を出しきった。こちらが思う以上に決断だったんじゃなかろうか。次回どうなるんやろ。

言われずとも憶えてるシーンは多々あるが、真っ先に思い出したのは愛依の双方の理解者ポジに成り上がったさなぴー。偽物やコピーとして出発して認められなかった彼女たちは人々に求められることで “本物” となった。

 

 

2021.2.15    BRUTUSアイマス特集号』に三峰インタビュー他掲載

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インタビューは思ってたより面白かったような。三峰がP視点とファン視点で印象が大きく違うだろう一人なので、ゲームの主体であるP視点の内容を意識しながらもファン・記者視点に徹した記事になっていた。

 

 

2021.2.28

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【琴・禽・空・華】幽谷霧子

激動のG.R.A.D.編を経て改めて学業関連に触れたコミュ。ストスト以後の霧子コミュを “現実への回帰” とするなら、ここが最も霧子が現実のなかで苦しみ格闘したコミュになる。

ムービー前後の「音には全部あるのに」という言葉は、「音(夢の中)なら全部がある」という届かなさと、その音を形にしきれない霧子の苦悩か。LP編で前者は「人は見たいものを見るわ  霧子ちゃんの中に」という言葉に、後者は「それに負けないで歌いつづけて」という言葉に繋がっていくように思う。

なおムービーは文字通り「雪月風花」を描いた幻想的なもので素敵。霧子が口にする「全部」が雪月風花に変わる。

 

 

2021.3.22   

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SHHis & 斑鳩ルカ 発表

ルカの全盛期(現時点での)

 

2021.4.1

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この辺りからちょっと私のカード所持に空きが目立ってきますね……(引きたい子のはきっちり引いてるけど)

 

 

 

ここまでを一度振り返ってみると、シャニマスにはいくつかの通底しているテーマがあると思う。自己否定と、肯定。相手のことは相手にしか分からないということと、それでも届けようとするものや通じ合えるもの。モラトリアムと、変わろうとする不安や覚悟。スキルの追求ともホスピタリティとも違う、自分を出すということ。アイドルという嘘と、本当。物悲しい終わりと、続いていくもの。……etc.

では、

 

 

 

2021.4.5 ~

残酷にも見えそうなこの世界には

 

2021.4.5

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七草にちか実装

「わたし(she)がわたし(she)になるための、1000カラットの物語を。」

大騒ぎだった。監禁恫喝、そのポテンシャルについて、靴の件、天井社長の過去の亡霊、本戦からの苦闘、「すぐに八雲なみを追い越してしまう。続きはにちかが作っていかなくちゃいけない」という言葉と、これまでと打って変わって続きを思わせるビターな幕引き…… ともかく、W.I.N.G.で毎回これ流すの何考えとんねんというか。W.I.N.G.コミュに抱いている扱いがユーザー側と大幅にずれてる気さえする。


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「春の宿題(ポップ字)」じゃねえぞ天井ィ……。Rカード縛りという、是非にちかと苦労してくれと言わんばかりだったミッション。そういうの大事だよね、ゲームとして。敗退コミュ見るの嫌すぎたけど。

 

2021.4.8

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緋田美琴実装

登場したての頃、「にちかがシャニマスらしい感じで、美琴さんがアイマスらしい人」とちょくちょく言われてたのが今になると面白い。今の私からは「アイマスらしい熱血ストーリーを歩めたはずなのがにちか」で「シャニらしい『奈落』で息をしているのが美琴」に見えるから。

 

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2021.4.13

シャニマスいちねんせい

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逆にこの広報へのチャレンジ意欲・開拓精神は全コンテンツが見習った方がいい気もしてきたぞ。

 

 

2021.4.20

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ノクチルG.R.A.D.実装

なんだか4人中3人が天性の才能持ちみたいな話になった。まあ元からそうだと言えばそうか……。雛菜の考え方や対人方面に一石が投じられることはないんだなとか、円香のはW.I.N.G.→G.R.A.D.と見ればまあ分かるけどその間の諸々から見たら大分唐突だなとか、私が気にしすぎなだけなのかもしれない。

透G.R.A.D.めっちゃ良かった。G.R.A.D.を読んでようやく透を好きになれたかなというくらい。

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樋口円香、ソロでも生放送で暴れ倒すの巻

なんだかわだかまりを書くことが多いような気もするけど、単純な一シナリオとしてはとても良かったし「樋口円香だなあ」となったG.R.A.D.だった。

天塵がロックな感じと言われると「そうかな……」ってなるけど円香G.R.A.D.はめっちゃロックだなと思った。やっぱり怒りや衝動は外側の為にあってこそ。「笑ってればなんとかなる」で始まったその人がモブアイドルちゃんの「笑い話」で周りに笑うなとキレたという対比も綺麗。

私の円香観、第一に「優しすぎる」だからねずっと。優しすぎて一人で二酸化炭素濃度にやられてキレだす奴。

 


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2020.5.10

LP編実装開始

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G.R.A.D.編がそれぞれの一大クライマックスならこちらは総まとめという表現も相応しかったLP編。

一点、灯織がかつて「自分のことなんか好きじゃなかった」ということが、より鋭利な言葉をもって回想される。SHHisとの絡みに突入した今、そしてシャニマスの表現の幅の変化という面でも面白いくだりである。

 

 

2021.5.20    【リ・リフレクション】三峰結華

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イベントコミュでもやりそうなやつ代表。というかLPとか個人コミュではきっちりホームラン狙ってくるのにユニットイベはsカードとそんな変わんないの、多分そういう方針なんだろうな。あれか、元ネタがDランドっぽいからあんま目立たせれないのか。「ハハッ結華もそう思うか?」

 

2021.5.31    アンカーボルトソング

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純粋に好き。まあそれ上げだしたらキリないけど。タイトル天才すぎんだろ。

アンティーカ感謝祭とのテーマの類似性は言われるけど、アンティーカ感謝祭がむしろ船出的な結論を持たせてたのに対してこちらは「いつか来る終わり」を意識したものになっているかと思う。

 

 

2021.6.11    我らが超HEAVY21グラム級

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G.R.A.D.からの更なる成長としなやかな信念を見せつけた恋鐘LPと、改めて白瀬咲耶・アイドル咲耶の生きざまを見せつけたような咲耶LPが特に印象深い。

霧子G.R.A.D.の前十字靭帯さん、咲耶様のファンさん、そして恋鐘LPでの夢追いガールちゃんとの対峙と、アンティーカはとかく人が弱さ脆さから放つ刺と正面から向き合うことが多い。それと向き合ってアイドルとして立つところに何より「アンティーカらしさ」を感じるし、「やっぱり自分はアンティーカなんだな」と一番感じるポイント。

 

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“偶像” ここにあり    幽谷霧子の認識論

霧子LP

霧子を模した人形「霧ちゃん」の制作にあたり、それはどういう人形になりますか? 人々の霧子のイメージをどう受け止めますか? 霧子自身の歌声とは、どのようなものですか? というお話。歌声のくだりは声の結名さんが格闘されてることともリンクされているかと。

終盤、「霧ちゃんに心はあると思いますか?」と真剣に訊かれた霧子は一先ず「ない」と返した。その後たくさんの人たちがリンゴを色んな言葉で伝えようとするくだりから、「人は見たいものを見るわ  霧子ちゃんの中に」のくだりになる。

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【霧・音・燦・燦】で出された「霧子は見ている人」という題は、【我・思・君・思】デカルト懐疑主義との直面へと至り、そこでは「夢でも、次に会う咲耶さんがこの咲耶さんなら」と観念論に足突っ込んだような位置から他者を識る姿勢をとる。そこから『ストーリー・ストーリー』でひとに都合良く描かれた時に転換点を迎え、「本当の自分たち」と「自分たちによる物語」の双方に立ち帰った。その後G.R.A.D.編【琴・禽・空・華】で夢のままではいられない現実の険しさをくぐり抜け、このLP編で「ファンに霧子はどう見えているか」「霧子本人の声とは何か、それはファンに届くのか」というテーマに至る。例えるなら「科学と宗教の両立」。霧子を取り巻く夢と現の再統合点。これが、アイドル・幽谷霧子のLanding Pointであろう。

そして、この「他者からの認識との間で『自己』が形成される」というテーマが(めちゃくちゃ今更な追記だがそれ自身がデカルトの原理への回答でもある)、ベリソへと繋がっていく。

 

 

2021.6.30

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ほぼにちか視点で進んでいくコミュだが、ここで美琴の輪郭がより鮮明に見えてくる。

「靴に合わせる」にちかは、シャニPから提示された美琴の隣という位置に必死で合わせていく。そして結局 “アイドル” としてより需要を見出されたにちかがメディアに一人招かれ、あのラストに至る。シャニPさんはもう少し動いた方がいいと思う。

にちかの様子はまるで美琴のいる奈落に引きずり込まれるかのようだが、しかし美琴主軸のコミュを追っていくと美琴はにちかや283プロに出会って確実に、自覚があるほどに「人間らしさ」を取り戻していっている、というのが一番の希望か。

 

この『ノー・カラット』を経てシャニマスまわりのムードはまた一段変質したと感じているので、本来ならこの辺りがまた一つの区切りになると思う。ここはあと3ヶ月分なのでこのまま行きます。

 

 

2021.7.10    【おかえり、ギター】浅倉透

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セミと、古ぼけたギターと、「鳴る」ということと。ベリソやアジェンダにも通底しているテーマがあるかもしれないが、中途。

 

2021.7.20    【One, Two…♡】黛冬優子

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初の越境サポートカード。わりと意外な組み合わせを突いていく流れなのええぞ。

 

 

2021.7.31    ここに至る

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アイムベリーベリーソーリー

叙情的な劇中劇と誰が為に奔走する姿、SHHisとの衝突と、「自分を愛して」「幸せになりなさい」という命題。

【FEEL】で美琴が自身を死にかけの蝉になぞらえているように、いわばSHHisが技術面に没頭しそれ以外のものを削ぎ落とす様は「死の淵」として描かれている。

このシナリオで描かれているテーマは、ただひたすら、人や外と向き合って、幸せになって、生きなさいというどこまでも凡庸で曖昧な想いである。

また、『あい』が「愛」と「I(自分)」のダブルミーニングだとするなら、そこに込められたメッセージはやはり「誰かの交信をもって人は『自分』となれる」というようなことだろう。「自分を愛して」と裏表の、「誰かへ “向かう心” がないと、あなたは “自分(she)” にはなれないよ」と死の淵へ囁くような。 ほわっやっぱりLUNA SEAのBELIEVEですね……

サガフロ2のサントラ聴きながらベリソ読むのもめっちゃええぞ。Rosenkranz(フラスタ)やめろ。

 

 

2021.8.29    ノクチルのTwitter企画

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こうして見ると「そらみんなほっこりするわ」って流れだな。

 

 

2021.9.10    【間違いそうだ】七草にちか

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個人的に最もしんどかったカード。美琴の横に合わせんと励むにちかがどんどんと年頃らしい余裕を削ぎ落とし、削ぎ落としてもすれ違いを重ねていく。改めて美琴と同じ「奈落」に引きずり込まれていくように。にちかの視線にあるのは「美琴の靴」。

 

2021.9.30    『終わりが来るなんて』

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ハロウィン異世界編という名目の下に、シャニPの命を奪いにきたSHHisとシャニPを守ろうとする283プロのメンバー(の姿をしたハロウィン世界の住人たち)が全員集結する。ルカには関係なかった。

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──7ユニットが並んだシャニマスは、今年度で最大の節目を迎えるのかもしれない。それも含めて、この3年余を振り返った時にSHHisというユニットは新しい仲間であるとともに「ラスボス」のように思える。単純に難しい子だとか背景の量とかではなく、本質が283プロと相反しているもの。シャニPがプロデュースしていく上での、彼女たちを幸せへと導く上でのラスボス。

ルカ「おっそうだな」

 

 

 

 

奥書  ~見えない物を見ようとする誤解~

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改めて、書く際の資料として「シャニマス最新情報@GAMEΩ」様のまとめ記事を最古から辿らせて頂きました。いや稼働初期のムードは外野だったながら懐かしくもあり面白いというか。「Excellentのハイタッチがない組み合わせ(バグ)による不仲考察」とかそういやあったなあってw

改めて見ていって分かったのが、「あの人気コミュじゃん」というコミュを振り返っても初動は結構批判もされてること。イベントコミュなら本当に無傷で評価されたのは五色爆発とザストくらいじゃなかろうか。だが諸々の批判が都度ありつつも、シャニマスのシナリオが「良い」とされユーザーに期待され続けるのは「丁寧に作りこんでくれているはず」という信頼の上で成り立っているから。そして何より、「こんなもんでしょ」という「形」で止まることなく生きて変化し続けたからだろう。

一方、「コミュを考察してないといけないみたいな空気が重苦しい」という風潮、今も多分そういうムードはあるんだろうなと思う。しかし本当はこんなことしなくてもいいのです。別に。その人が夢を見るということが大事。

 

元々は霧子の誕生日に出すつもりのものでしたが、実際に書き始めると全然間に合いませんでした。こんなボリュームになる予定じゃなかったんだけどね……。書き続けているうちに何だかシャニマスへの不満入り雑じった恋文を書いてる気分になってきました。どろどろ。そしてどんどん「いろんな人がシャニの話題しなくなったろ? おまえももう身を引く頃なんだよ」と言われてる気もして、だんだんシャニマスへの遺書を書いてるような気分にもなってきました。別に気持ちが離れたわけじゃないし普通に生きてシャニマス続けてるけど。

少しずつひっそりしていくかもしれないけど、ひっそりシャニマスやってると思います。

 

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