Hurry up iconic
From beyond the desire
さて、31年を遡りここに綴るは。日本でおそらく最も有名な “神殺し” の物語。携帯機初のRPG。旧スクウェア初のミリオンヒット作。偉大なるSa・Gaシリーズの1作目。私の大きなバイブルである作品の一つ。
「伝説は始まる」
Hurry up iconic
From beyond the desire
One for the money
Two for the X
Um, skip a three and four
Five for Japanese babies
うーんこの殺伐としてオフェンシブな物言い。しょっぱなから三国の戦争だのレジスタンスだのと始まっていく物語。そして……東京タワーから幕を開ける都市世界(もはや書かないと伝わらないかもしれないけどこの時代はスカイツリーなんてないんよ)。
……私がこのゲームをやったのが10年ちょい前くらいか。勿論時代は既にDSとPSPだったのだが、レトロゲーの方に進んじゃったからね。しかしその時代から見ても、何なら物語のネタバレ大体知っててもここからの展開は熱くぞくぞくさせるものがあった。今はもう絶対アウトだけど、東京都心の “あの場所” に原発があるっつうね。AKIRA的な終末都市VS不良どもの活気のよさ。
……19階のイベントは有名だけど、その手前の18階も私は思うところあったり。
大ボスアシュラが破壊してるのを糧に大儲けしてるとかいう会社の存在。言わば「死の商人」。この「アシュラさまさま」と言う者達の次の階に、あのイベントがやってくる。
そして形見とばかりに手元に入るこのアイテム
悪魔との抗戦の果て、核に手を伸ばしたということか…
そして次第に語られ出す『神』の存在。その存在を疑うもの。神にすがるもの。神に使命を託されたもの。あらゆる存在。
そして……
「おれたちは モノじゃない!」
「これも いきもののサガか‥‥」
(全文はいくらでも転がってるからいいっしょ)
スクウェア初のミリオンヒットにまで売れ渡ったこのゲームだが、ここの展開をどう受け取るかは今改めて幅があると思う。大人しく神の報酬を受け取ればいいとも、何なら主人公一派が逆上してるだけと受け取る人もたくさんいるだろう。ていうかいた。だが私は主人公側の感情でいたい。私もずいぶん薄汚れた下世話な人間ではあるが、損得よりも大事ないきもののサガはずっと持っていたいのだ。
さあチェーンソーの準備をしろ
Iconoclasm teaching of angel Clash and clash
Iconoclasm teaching of angel Clash and clash
そして主人公達の前には、神が用意してくれた楽園へと続く扉が待っている。
だが彼らは、それを貰い受けることはなかった。神が勝手に用意した楽園よりも、どれほどの地であれ自分達が切り拓いた世界の方にこそ価値を見出したからだ。
これが自分的にも非常にベストエンドなんですね。先日プロデューサーの河津さんが質問コーナーで扉の先についてお応えしてましたけども
結構「扉の先へ行きたかった」という声も多い中で未だ一貫してこういう回答でいてくれるのは本当に嬉しい。本人もブレなければかつての作品もブレない。万が一リメイクして行けるようになってもロクでもない場所だと(笑)
魔界塔士は述べたように携帯機初のRPGで、超淡白なゲーム表現の中想定6時間くらいでエンディングまでいけるボリュームの作品だ。だが、たったそれだけの内容でも骨子が強く出来上がっていれば物語は人の心を打つのだということをかつて私はこの作品から教わった。まあそんなん言い出したら絵本とか短編小説とかなんだって話だしな。
濃い演出や大ボリュームもそれはそれでまた良いのだが、強靭な骨子のみで勝負したこの物語には文字通りレントゲン写真のような趣と美しさがある。今改めてプレイしても後半の展開の無駄のない完成度には息をのむほど。何よりこの物語は、国内創作話郡に燦然と輝く “パンクストーリー” なのだから。
物語やRPGシナリオが好きな人ほど一度は触れてほしい。“性” に合うかどうかは保証しないけどね。
そうそう、この後サガはどんどんと「神や旧世の恩恵よりも自らが鍛えた力」という路線を固持していきます。が、そもそもこの魔界塔士の前に作ったFF2ですら「古代に封印された魔法を今持ち出して強いわけないだろ」っつってミンウさんの命と引き換えのアルテマをくそ弱くして、坂口氏から「いいからデータソース出せ」って言われたら滅茶苦茶な暗号だらけにして絶対にいじれないようにして渡したという。
(やったのナージャではという疑惑もあるが、その感性はほぼ間違いなくサガの創造神ではなかろうか)
で、次になる魔界塔士で「ラスボスの神がチェーンソーでバラバラにされる」という後世語り継がれるバグをしでかしたというわけ。神かよ。
かくして、最高のRPGシリーズ『SaGa』はこの世に神雷のごとく産声をあげた。
さっきからちらちら出てた主人公達の名前元はこちら
Five for Japanese babies…
Five… for… Everybody's !!
アイコノは原曲(TABOO収録)と殺シver.どっちも好きだけど魔界塔士的にはTABOOの方じゃない。89年作でタメだし。それぞれ神に仇なしてたのか……
一応主人公達のテーマということでこれ出しとくか
とにかくインダストリアルが似合うんだよな。インダストリアルが似合う物語大好き。インダストリアルミュージック自身以上に好きだと思う。
あ、都市世界のイメージはわりとこの曲なんです。
この曲は本当、私の心の原風景みたいな位置に必ず現れるな…。昔魔界塔士で都市世界走りながらこの曲聴いてて「ハマってる~」って思ったのをよく憶えてる(当然アルバムver.ね!)。
では、“神” への怒号にはこの曲を。
Hey Gentleman そんなにそっちの水は甘いか
Gentleman カビ臭いダイヤでも食らえ
hide 『DOUBT』 https://youtu.be/9xW6d5BTZoI
肉を斬らせて骨もバラバラ
お好きなダウトをお選びください。BUCK-TICKカバーもあるぞ。そういやノベンバもカバーしてたっけか
コッパミジンのカオス(いきもののサガ)をノドに詰め込め
魂とか、人の心への慈しみ。そんなイメージの大名曲。塔に分かれた世界で散っていった者達へ、生き残った者達へ。
タイトル画面曲だけど、神をバラバラにしたあと楽園の前を去るまで流れてる印象の方が強いな。